国運の分岐点 中小企業改革で再び輝くか、中国の属国になるか (講談社+α新書) [Kindle]
- 講談社 (2019年9月21日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (212ページ)
感想・レビュー・書評
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失われた10年がなぜ30年になっているか?
氏のような優秀な外国人にお抱え外国人になってもらい、日本政府や日本人も学習してほしい。自分もか。目からウロコ!政治家には特に今の与党政治家にはできないんだろうなぁ。 -
日本人の勝算をバージョンアップしたような内容。
日本人の勝算を読んでいなければ星4~5。
けれど、日本人の勝算を読んでいれば、あまり目新しいことは書かれていない。
この本を読んでいると、インボイス制度の政府の狙いがわかるような気がする。
つまり、免税特権がないと生き残れない事業者は淘汰されて、人員を生産性が高い大企業へ流動させてくれ、と。
最低賃金をいくらにしないと、今後この高齢社会を維持できないのか、計算が明確で、日本の将来について考えさせられる。
正直、日本の将来は少子高齢化で厳しい厳しい、とは言ってわかっているからこそ、その未来を数字を出して直視できていない人は自分だけではないだろう。
それを著者は、どれだけ生産性をあげれば維持できるのか、数字を示し、最低賃金を算出しているので直視せざるえない。辛いが、大切なことだ。 -
日本の経済成長促進剤。本書はなぜ日本の経済成長が30年の長きに渡り低迷しているのか、どうすれば解放に向かうのかを教えてくれる。日本の経済成長が低迷している根本的な原因は人口減少であり、それをカバーする方法は給与を上げるしかないため、政府が最低賃金を計画的に上げていく必要があるというもの。最悪の場合、震災で甚大な経済損害が出た時に、日本は中国の属国になり得るため、一刻を争うのだと言う。結論だけ聞くと突飛に思えるが、順を追って筆者の論を辿ると、私のような素人でも納得できる、大変面白い1冊だった。
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日本の数々の問題が中小企業にいきつく。目から鱗の内容ではあったが、既読後観察するとおおいに納得がいく。
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急激な人口減少が進む中、日本経済が再び輝くために必要なのが「中小企業改革を軸とした生産性向上(賃金の向上)」であることを説いた本。
先進国に先駆けて「急激な人口減少」が進んでいます。人口増加をもとにしたシステムが立ち行かなくなる以上、応急処置的なものではなく、抜本的な改革が必要になります。これは待ったなしなのです。
著者のデービッド・アトキンソンさんが説く中小企業改革(中小企業の統廃合)は、『下町ロケット』的な物語が好きな日本人には衝撃的なもの。受け入れられない人がいても当然です。しかし、ここで大事なのは議論を起こすこと。他に改革すべきことがないかを「聖域」を作らずに議論していかなければいけません。そこに本書の価値があると思います。
人口減少による未来がある程度可視化されている今こそ、「事前対応」できるよう議論を活発にする必要があるのです。