世界で一番やさしい 資料作りの教科書 [Kindle]

著者 :
  • 日経BP
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感想・レビュー・書評

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  • 昔教えられて何となくやってきてたことですが、いまさらながらきちんと書籍として読んでみてよかったです。
    ストーリー形式なのも読みやすい。

    とにかく書き出して、考えを客観視することですね。

  • 読みやすい、学びが多い素敵なシリーズ。
    あとがきにもあったが、資料作りに限らずビジネス、家庭内でのコミュニケーション改善につながる一冊。
    スライドだろうと、発言だろうと見出しをつけることをイメージしたい。

  • タイトルこそ資料作りの教科書だが、中身は資料作りに留まらず、「人への伝え方」に関するもの。つまり、自分が伝えたい内容を、相手に伝わるように、どう工夫して伝えるかという点にフォーカスを当てている。
    資料作成のHOW TO本と言うと図表の見せ方やフォントのサイズ・色の指定といったテクニカルな議論が多く、本書のように資料の内容の作り込み方を示している書籍は意外と希少である。
    何より本書の素晴らしいポイントは、内容を理解しながら短時間で読み進めることが可能な、読み口の滑らかさにあると思う。これは、本書で紹介されている資料作りの要点を、本書の中で的確に実践しているためであり、まさに資料作りのお手本になっている。

  • 社会人1年目で読みたかった本。
    資料作成だけではなく、仕事の依頼方法や受け方まで幅広く教えてくれる。

  • 資料作りや普段のコミュニケーションにおいて、とても参考になる本であった。

    あえて3つ挙げるとすれば
    ①主張と要望をチームで協議する
    例えば、研修を企画するにしても、担当それぞれで言いたいことと、相手にどうなってほしいかが全然違うこともある。それを共有して、強固なものとする
    ②知らない相手でも相手の状態を想像する
    ③見出しをつけて、話す

  • コミュニケーションの教科書。具体があり、再現性も高い内容だと感じた。
    コミュニケートすべき内容を磨き上げ、適切な状態で聞いてもらい、疎通する。磨き上げは自分の意志と主題の選定と相手をきちんと理解しようとする姿勢の3つが必要だと認識した。

    作中に出てくる中で以下は自分にとって便利だと感じた。
    ・お仕事引き受けスクリプト
    ・コミュニケーション3つのお作法1 発言に見出し
     ※私は「スタンスを明確にする」で腹落ち
    ・プレゼン7ステップの1-4
     1.書き出す 頭にあるものを可視化するのが大切
     2.主張と要望 雛形があり、再現性ある
     3.相手の状態 1つではなくグラデーションがあるのが良い
     4.シナリオ メッセージを接続詞で繋げてみる

    まずは上記を手元に携帯できる状態にして、使いながら浸透させたい。

  • テクニックやデザインより、資料作りの本質が書かれている本。
    小説風なので、冗長で読むのが面倒だと思う人もいるかもしれない。

    ・資料の基本は「誰に」「何を伝えて」「どうして動いてほしいか」を言語化すること。
    ・資料作成はマストではない。相手に自分の意図が伝わるのであれば、口頭でも問題ない。無駄に資料作成させるな。
    ・絶対的ルールのように言われる「結論ファースト」は無視しても良い。とにかく相手を動かくことが目的。
    ・ロジカル&共感を呼ぶストーリーが大事

  •  いい意味でタイトル詐欺の本。

     本書は、資料作成だけではなく、会話や仕事の依頼など、相手に何かを伝える手段全般について、コツを教えてくれる。特に事務職で働く会社員にとっては、新入社員から上司の立場の人まで、仕事をする上で土台となるスキルを身につけられる必読の一冊と言える。

     気づけたのは、まず伝えたいことを自分の中ではっきりさせることが大切だということ。伝えたいことが伝わるかどうかを中心に考えることで、自然と相手の立場に立って考えたり、はっきりとモノが言えるようになれそうだ。

     「資料作り」とタイトルにはあるが、人生というもっと大きな枠でくくれるくらい、自分にとっては良い教科書になった。おすすめ。

  • - 前作に続き、非常に読みやすい上に学びが多い。繰り返し読む。
    - ***
    - 「資料は何かを伝えるためにある。 だからキーメッセージが主役で、図表はおまけなんだ。 そう考えると、キーメッセージがない資料は、それだけでイマイチと言わざるを得ない」。
    - Step1   伝えたいことを明らかにする
    - 「キーメッセージを確認するコツは、三つの質問をぶつけてみることだ」///
    - Q1.これは「××」さんに見せる資料ですよね?
    - Q2.結局、この資料で「××」ってことが伝えたいんですよね?
    - Q3.その結果、相手に「××」と言ってもらえればいいんですよね?
    - しかし、資料作りを部下に頼んでいる本人さえ、「伝えたいこと」がハッキリしていないケースが非常に多い。何となく資料作りを依頼している。これがグダグダな資料を生む元凶だ。伝えたいことがハッキリしないなら、資料を作るのはやめた方がいい。
    - Step2   キーメッセージを支えるボディーを考える
    - 「ボディーの図や表は、あくまでもキーメッセージを伝えるための『脇役』だと考えるのがコツだ。 キーメッセージを伝えるために必要な補足をする役割、つまり主役じゃない」
    - 「キーメッセージに加えて、何があると伝わりやすいか? キーメッセージだけだと、相手にどんな疑問を持たれそうか? それを自問自答しながら考えるといい」
    - Step3   電子化する
    - 「コツはボディーの構成が決まるまでは、絶対にパソコンは立ち上げないことだ」
    - 「Step1と2を考えるときは、紙を使うといい。 頭だけで考えていてもまとまらないし、パソコンを使うと細かいところにばかり目がいってしまう。だから手書きをするんだ。これだけでも仕事の速度がかなり上がるぞ」
    - レビューの仕方
    - 「伝えたいことが伝わるかどうか」を軸に、資料をレビューするのだ。伝えたいことが伝わらないなら、伝わるように修正すべきだ。資料レビューの観点は実はそれだけ。何色を使っていても、伝わるならそれでいい。
    - ◆マストな指摘と趣味直しを切り分ける 「伝えたいことが誤解なく伝わる」ことを、資料作りのゴールにしなければならない。言い換えると、誤解なく伝わるなら、多少質が悪くてもいいじゃないかと考える。
    - 私は資料に対する指摘を三種類に分けている。
    - MUSTの指摘:「これでは伝わらない」。だからこう書き直さないとマズイ
    - WANTの指摘:「伝えるうえで致命傷ではない」が、こう直した方がより伝わりやすくなる
    - 趣味の指摘:「伝えることにはほぼ影響がない」。ただこう直した方がセンスがいい。つまり、自分好み。
    - 仕事の依頼
    - 良い依頼の条件1 動作が明確(体の動かし方をイメージできる)///
    - 「つまり、すべきことが明確になった状態っていうのは、体の動かし方をイメージできる状態ということになる」 「何となく分かった。だから仕事の依頼をするときは、相手が体の動かし方をイメージできるように伝えればいいってことね」 「そう。逆に、仕事を頼まれたときに、体の動かし方をイメージできないなら、イメージできるまで相手に確認しないといけないってことだな」
    - 良い依頼の条件2 期限が明確(いつまでにやるかをイメージできる)///
    - 少し補足すると、 期限と一緒にどのくらいの工数をかけるべきかも明確にしておくといい」 「工数?」 「そう。どのくらい時間をかけてやる仕事なのかってこと。丸一日かけてやる仕事なのか、三〇分でさっと終わらせることなのか。
    - 良い依頼の条件3 目的と背景が明確(なぜやるのかを自分の言葉で語れる)///
    - 目的が加わると俄然、自分で考える余地が増える。そうなると、自分なりのプラス α を考えられるようになるんだ」///
    - 結局は『なぜこの仕事をしているのか』を本人が自分の言葉で語れるなら、それでいいんだ」
    - コミュニケーションの3つのお作法
    - 『発言に見出しをつける』
    - 『質問にストレートに答える』
    - 『最後まで言い切る』
    - 「発言の見出しっていうのは、今から何を発言しようとしているのかを一言で宣言してから中身に入るってことね。/// 「ほら、ここを見て。『理解を確認したい』とか、『感想です』『質問です』『肌感覚を知りたい』と言っているじゃない?」。矢口は該当箇所を太字にしてくれた。 「これが『最初に一言、今から何を発言したいのかを宣言する』と言っている部分ね」
    - 【よく使う見出し】 質問です 確認です 感想です 賛成です 反対です 違う意見があります 相談したいです 提案です 補足です 報告です 困っています アドバイスがほしいです とりあえず聞いてもらいたいです
    - 「そうね。『困っています』とか、『相談に乗ってほしいです』とか、一言あると、聞き手の状態がセットされる感覚
    - ウチの若手がいきなり話し始めたら、『ちょっと待って。これ、何の話? 私に何をしてほしいの?』って聞いているかな。そうすると『あ、相談です』とか、『報告です』とか言ってくれる」
    - まず聞かれたことに対してストレートに一言で答える。詳しい説明はその後。
    - 特に後ろめたい回答になる場合は、どうしても言い訳がましく、いろいろな説明をして、結論を後回しにしてしまうものなんだ。仕事の進捗確認とかな」
    - 「見積もりが終わっていないと、つい言い訳をしたくなってしまう。だけど上司は現状を知りたいだけで、未完了の理由なんて聞きたくないかもしれない。だから聞かれたことに対して、結論だけをストレートに、簡潔に答えればいい」
    - 私は『まず、質問にストレートに答えると』と言ってから話し始めるように、癖づけしてたかな」
    - 「『――じゃないかと思っているんだけど、片澤さんはどう思いますか?』とか、『――じゃないかと思っているんだけど、シリコンバレーではどう対処しているんですか?』なんて言い回しをすると、全然違うんだよ」 「そうね。それだと答えやすい気がする。というか、そもそも答える内容が変わってくるよね?」 「言われてみると、このときは何を答えたらいいのか、よく分からなくて。勝手に想像して話していましたね。でもこれって、相手が聞きたいことと合っていたのか、分からないですよね。それがコミュニケーションロスになるってことか」。
    - 「相手の発言の語尾を、リピートする方法もあるわよ」。矢口がパソコンから顔を上げながら言った。 「相手の語尾が途中で終わってしまったら、『――居心地が悪いんじゃないかなと?…で、その先は?』と語尾を拾ってあげることで、相手に話の続きを促して、発言が途中で終わっていることに気付かせてあげるの。私はこっちのやり方が好きだな」
    - 三つのお作法に加えて、コミュニケーションを加速させる2つの振る舞いがある。
    - 1.質問をしたら八秒黙る(質問に質問をかぶせない)
    - 2.質問の意図を拾う(何を心配・懸念しているのか)
    - Step1  思考を発散させる/// まずはStep1、発散だ。 とにかく自分の頭の中にあるものをどんどん書き出していってみよう」
    - Step2  主張と要望を考える ///
    - 「この主張が資料全体を貫く軸になるんだ。 これがないまま情報を詰め込むと、途端にとっちらかった資料というか、何が言いたいのか分からない資料になる」 (うっ、そういうことか…) 「コツは、主張と要望を分けて考えることだ。 一枚ものの資料のときは伝えたいこと、つまり主張だけだったが、複数枚の資料になるとそれだけでは足りなくなる。///
    - 「主張は伝えたいことだよね。それは資料の作り手の視点だろ? 自分は何を伝えたいのかという話だ。 要望はその結果、相手にどうなってほしいのかという視点なんだ」 「なるほど。伝え手と受け手の両方の立場から考えるってことですね」///
    - 「間に『だから』が入っていると違和感があるかもしれないが、ここがミソだ。よくあるミスは主張と要望がかみ合っていないことなんだが、『だから』を入れてチェックしてみると、これを防げる」。///
    - 「もう一つ。要望として、相手に何らかの変化を期待するわけだが、 期待する変化には三種類ある。行動の変化、状態の変化、感情の変化だ」。
    - Step3  相手の状態を考える ///
    - 主張と要望を伝えることで、相手を『今の状態』から、『将来の状態』に変化させる」。スライドには、人と人とを矢印でつないだ絵が現れた。 「そのためには『今の相手の状態』をきちんと把握できていないと、うまくいかない。当たり前だよな」
    - Step4  シナリオを組み立てる
    - 中身に入る前に考えるべきことがまだある。スライドごとのキーメッセージを書き出すことだ」。
    - 「やってほしいことは二つ。まず、こんなイメージで、キーメッセージをどんどん書き出していく。
    - 「次に、書き出したキーメッセージを接続詞で結んでいって、一つのシナリオを作る」。さらにスライドを送る。 「接続詞でつなごうと思うと、文章の流れを強く意識することになる。 余計な情報が入っているとうまく流れないし、言葉足らずになってもいけない。スライドとスライドの間を接続詞でつないでみると、過不足がないか見えるようになる」。
    - キーメッセージは口語体で考えた方がいいぞ」/// 「体言止めは文章を短くしようとするときには都合がいい。でもね、 伝えたいことがハッキリしていないうちに体言止めを乱用すると、何が言いたいのか分からなくなってしまうんだ」
    - Step5、6、7は一枚ものの資料作りと同じ
    - ほお、そうきたか。Step4までやった後は、分担しやすくなるぞ。キーメッセージさえ固まっていれば、あとは『このキーメッセージに合うように中身を作っておいて』と言えばいいんだから」
    - それでもガチガチに資料を作り込んでから見せに来る部下が必ずいる。作り込まれた資料を見せられると、中身を細かく指摘したくなるが、その前にStep4を確認した方がいい。流れがメチャクチャだったら、Step6の指摘をしても、もはやどうにもならない。
    - 「プレゼンがうまい人は誰一人として、『あーとか、えーとか言わないようにしよう』なんて思っていないと思うよ」/// 「伝えたいことがあれば、自分の言葉で語れるようになるんだ。だからさ、 プレゼンの一番のコツは、伝えたいことをきちんと整理しておくことなんだ」
    - 「そうだ。プレゼンは最初がとても大事なんだ。相手の聞く態勢が整っていないと、何を話しても伝わらない。 父さんは相手の聞く態勢ができたと確認できるまでは、プレゼンを始めないことにしている」
    - 発言の前に見出しをつける、プレゼンの前にも見出しをつける。そして新しいスライドを話し始める前にも、口頭で見出しをつけるといいぞ」
    - スライドごとに『ここでは××を伝えたいです』と一言言ってから説明に入ると、より伝わりやすくなる」
    - リハーサルは話す練習をするというよりは、全体の流れとキーメッセージを自分の腹に落とし込むための作業なんだということ。

  • すごい!目から鱗が落ちた感じです。
    この本に書かれていることを実践して自分のものにしたいと思います。

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著者プロフィール

ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ(株)
1980年生まれ。ダイワハウスに入社。08年ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズに転職。以来、計画策定を行うプラニングフェーズを中心に、建築、金融、通信、運送など幅広い業種でプロジェクトに参画。

「2020年 『ファシリテーション型業務改革』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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