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感想・レビュー・書評
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ブックカフェで読んだ。感染症というタイトルがついていたからコロナウイルスについて書かれているかと思ったけど、巻末を見たら2011年に初版が発行された本で、それについては書かれていなかった。今まで世界で流行した感染症について書かれていて、カミュの小説にもあるペスト、野口英世が研究していた黄熱病などが登場した。
以前私は自分のブログでコロナウイルスについて調べたときに、一口にコロナウイルスといっても60種類近い種類があることに驚いた。今後どの種類にも効く万能ワクチンの開発が世界で進んでいくらしいが、ペストや黄熱病もそうだったのだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
コロナ以前に書かれた本が、今、まさに。
日々の努力が決して虚しいものではないのだと感じさせてくれた。
プロローグでは、数字に戸惑ったが、1日で一気に読了。
とにかく、すごい本。 -
文化人類学的見地から感染症との付き合い方を学ぶ。小児感染症の考察が面白い。トンネル(だと勝手に思っていた)の出口が見えました。約10年前の出版だが歴史に学ぶ今読むべき一冊。
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ほーー。世界はこんなふうに感染症に振り回されてきたのかと、目からうろこが落ちる思い。
・河川盲目症
・共生とは、理想的な適応ではなく、決して心地よいとは言えない妥協の産物かもしれない。心地よいとは言えない妥協の産物だとしても、共生なくして私たちの未来はない。 (#これ、すべてに言えること。家族も。仕事も。恋も。甘いだけではなく、たまに辛み、たまに苦み、そしてたまに腐敗。それが人生。)
・”けだし(思うに)、万物は陣痛の苦の中でもだえつつ人の子らの和解を待ち望む”
・適応に限界がある、という話。
過ぎた適応による副作用は、社会文化的敵適応にもみられる。狩猟がうまくいきすぎると、生態系のバランスは渦れる。牧畜がうまくいきすぎても牧草地は荒廃するか。
ある種の適応が、いかに短い繁栄とその後の長い困難をもたらす。
#struggleしていることは、耕している、多様性を担保している、といえる。
・ペストがヨーロッパ社会に与えた影響
①労働力の急激な減少→賃金の上昇
②教会の権威失墜、国家という概念の萌芽
③人材の払底(ふってい)⇒新たな人材の採用
(身分制度の実質的解体)