アフターデジタル2 UXと自由 [Kindle]

著者 :
  • 日経BP
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感想・レビュー・書評

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  • 前著をさらに一歩「実践」に進めるための内容で、そうなるとどうしてもテクニカルな用語が多く出て来て、若干すっと入って来づらい感が(私のようにこの分野にどっぷりとは使っていない人間には)ありますが、とても重要なことが書かれています。ただ、この本質について同じレベルの課題認識に立って議論を進め、実践につなげることは、なかなか…物づくり志向の日本企業では…難しいのも事実…

  • 中国の先進事例の説明がありがたい。
    日本のペイメントプレイヤーの置かれている状況の中国との違いなど、非常に勉強になった。ほとんどの単語を知ってはいたが、こうやってまとめてもらえてかなり理解を深めることができた。
    オンラインでの顧客獲得コストがオフラインでのそれを上回りうる、というのは認識しておこう。。

    <重要用語>
    ビフォアデジタル
    リアル接点を軸に、デジタルをツール的に扱う

    アフターデジタル
    デジタル接点を軸に、リアル接点をツール的に扱う

    OMO
    オンラインとオフラインを分けて考えず、一体のジャーニーとして捉える考え方
    ただ単にオフラインとオンラインを融合させればよいという考え方ではない
    ユーザーにベネフィットを提供することを前提とした概念

    OMOについて、この内容ががとてもしっくりくる。
    ------------------------------------------
    オンライン、オフラインとチャネルで分けるのは、企業目線の考え方だと思うんです。ユーザはその時一番便利な方法で選びたいだけなんです。水をECで箱買いしていても、のどが乾いたらコンビニで買いたい。オンラインとオフラインはもはや融合しているので、その選択肢を広く提供することが、より幅広く価値提供するために重要だと思っています。
    我々にとって無人コンビニはただのUIで、モバイルやPCと同じなんですよ。無人コンビニでは、個人が認証されて買い物をするわけですから、購買データやその人の挙動は全てIDにつながって獲得できるわけですよね。それってモバイルやPCで買い物するのと、何か変わりますか?
    https://trillionsmiles.com/future/world-xd_06/
    ------------------------------------------


    <ポイント>
    属性データの時代から行動データの時代になっている
    最適なタイミングに、最適なコンテンツを、最適なコミュニケーション方法で提供する
    そのために、人を「状況」単位で捉える必要がある

    ユーザーはどのように企業に触れていて、何を価値だと捉え、何に困っているのか
    ユーザーの状況理解とそこに提供すべきUXの企画がないまま、DXを進めてはいけない

    個別接点のデータ(属性データ)がいくら集まっても大した意味はなく、データがシーケンス型に整理されていることが大事。
    「一人ひとりのユーザーの行動履歴」という形で時系列にデータが並んでいないと、顧客の置かれた状況を抽出できず、顧客理解に活用できない

    「アプリをダウンロードしたけど1回使ってすぐにやめた」といった経験は誰もが一度はしている
    UX品質が低く、顧客の置かれている状況に即していなければユーザーに継続利用してもらえない

    これらと並行して世界観の構築が必要。

    「練り込んだ世界観を相手に提示する」
    おしつけたり、相手を蔑ろにするのではない。相手を理解し先回りする体験設計の徹底。
    あらゆる対処は、独自の世界観によって定義されたルールで対処される。
    (例)おもてなしの礼法として有名な小笠原流礼法、茶室

    意味性に富んだ「世界観型ビジネス」が多様に生まれ、人々はUX選択の自由が担保され、その時々で自分に合ったUX、ジャーニーを選び取るようになる

    バリュージャーニーが優位となる時代において、作りたい世界観を実現するテクノロジーとUXの能力が必要

  • 前作に続き、今世界で起きていること、今後どこに向かっていくのかが分かりやすく書かれている。現在のコロナ禍での動きや最近の書籍なども引用しているところも興味深い。

    デジタル技術を使い、顧客接点を高め、体験を共有し、提供できる場を作っていくこと。売ることだけに焦点をおくのではなく、関係を作ることが大事。時の動きは早い。自らのポジションを明確にし、ニーズの変化に柔軟に対応していくことを意識すべし。

  • 1の方は中国のドラスティックな変化について知ることができたのもあり、かなりよかった。

    2については新しい取り組みについての話は少なく、日本でDXをすすめるにはどうしたらいいのかという現実的な落とし込みについての話についてだった。

    書いてある内容については共感、納得度が高い。

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