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感想・レビュー・書評
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世界史というよりは化学史が淡々と書かれている。
身の回りのあらゆるものの化学史ということで、化学を学ぶ高校生や中学生の時に読んだらいいかもしれない。
ウェッジウッド(創始者)の娘の息子がダーウィンとは。
ジハイドロゲンモノオキサイドの話は面白かった。そういえば知人に食べ物の裏見て化学物質が入ってる!と騒いでる人がいたが化学物質とは、モノの材料になる物質なので当たり前。モヤっとしていたが説明されてスッキリした。
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第1刷P119 「1882年、日本ではじめてコレラが発生する。」これは1822年の間違いのようだ。小さなミスだけど、出版社HPに正誤表がないし、そもそも文中で第二弾1858年って言ってるのだから(これは正しい)普通に校正してたらわかるでしょう、と信頼性に疑問を持った。わかりやすさを追求したのだろうとは思うが、曖昧だったり無意味に時系列が入れ替わって記述することもあり、読みにくい。
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化学を切り口に世界史を見つめ直したらこうなる、という読み物。章立ては短くまとまっていて読みやすかった。
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3.5 まずまず。もう少し科学に振った内容が良かったかも。
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なかなか面白かった。
新しい事に挑戦した国は栄え、それを疎かにした国は衰えていく。
どんなヒット商品も真似され、コピーされ、普及していくが、環境が変わっていくのは必須なのだと思い知らされた。
たしかに世界史は技術史ですね。 -
表題通りの世界史の筋道で化学を語る中で
名前はよく知るが実態はそこまでといった個別の素材や、あるいは親しみのある日常品の歴史的な奥行きも興味深く読み進められる。 -
化学嫌いが治る本。高校のとき、化学のテストが細かい計算問題ばかりで、すっかり化学嫌いに。こんなストーリーを聞いたり読んだりしたら、高校生の進路選択も変わりそう。
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世界の歴史を化学の視点で捉えて材料科学を解説しながら紐解いてゆく。
化学が分かると私たちを取り巻く物質や世界の転換を引き起こした物質・材料について理解が深まる。 -
世界史における化学の大きな影響が解説されており非常におもしろい。化学を勉強する学生はこうした本を読むと興味が喚起されて良いと思う。
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古代ギリシャ・デモクリトスの原子論から始まり、中世の陶磁器や金属錬成、産業革命を経て、現代の衣食住に至る道筋を化学の進歩という目線で書かれている。
一つ一つの章は、専門性を抑えて平易に説明されているので、これまで化学に触れてこなかった読者でも読み物として楽しめる構成になっている。
理系の大学生だったのである程度は知っていたが、改めて思うところがあった。
例えば、目に見えない分子の世界が「見える」ようになるまで、古代ギリシャから実に19世紀まで待たなければ行けなかった。現象論としては18世紀の産業革命には熱力学として発展たが、本当にミクロな視点での理解が始まったのはアインシュタインのブラウン運動の研究が端緒である。さらに元素が体系的に整理されたのも同じく18世紀のメンデレーエフによるものだった。
歴史を振り返ると改めて、先人の膨大な成功や過ちの積み重ねの上に、現代の科学技術と人類の繁栄があることがわかる。
また、個人的には、合成繊維や染料、プラスチックの発展の部分が、新しい発見があって面白いと思った。
有機化学は、こういう読み物と一緒に勉強すると、1番身近な単元だと思った。