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感想・レビュー・書評
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事実を元にしたフィクション。
腹立だしいことばかりで、読むのに時間がかかる。このような事件が後を絶たないのは、こういう考え方の人間がいるからなのだと唖然とした。加害者は東大の学生だが、ある意味頭が悪いのだと思う。
被害者美咲の大学の教授の言葉が唯一救いだった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大学名を聞いたとき、ふーん、あんまり勉強していないのかな、と思わない気持ちがないと言い切れないことが怖い。一方、この人は私が知らないことを知っているのかも、と引け目を感じる気持ちもよくわかる。
この本の加害者たちはホントにバカ、世界が狭い、何も考えていない、飲み会なんて何が楽しいの?、マジでマウント取り合うだけが一日なの?、と思った、これだったら公務員養成所って言われてもしゃーないじゃん、頭がいいことは優しいことであってほしかった
きめ細かくつり目の美咲ちゃんに「ばかだなあ」って言った時の切ない気持ちこそが目を向けるべきものだったはずなのに何故………… このシーンも含めて、半年後と半年前を混ぜる作者の書き方が非常に効果的で何度も頭を抱えました。
生育環境もコンプレックスもリアルだった。かわいい子-そうでない子のジャッジに気づかないほど鈍感でいつづけたかった -
人間の汚い部分、きれいな部分が、これでもかと緻密に書き込まれている。
価値観を共有していない人同士がわかりあうことは本当に難しい。 -
ものすごく気分の悪くなる小説です。
読後感もそれほど良くはないのですが、この小説はそれでよいのだと思いますし、気分が悪いのに最後まで読んだ私がいます。
いろいろと考えさせられる小説でしたし、これを書いた人すごいなと正直に思いました。
あとがきを読むと実際にあった問題を題材にはしているものの内容は完全なるフィクションとなっていました。
本小説は、神立美咲さんという女性と、竹内つばさくんという男性の視点で物語の序盤は進んでいきますが、途中からは2人以外の視点も入り、進行していきます。
最後は、そうなのかーという感じです。
被害者にも加害者にも感情移入出来ませんでしたが、登場人物たちが本当にこの世にいるとしたら、この後の人生どうなっているのだろうと思ってしまいます。 -
東京大学のインカレサークル会員がおこした強制わいせつ事件を基にした小説。
ものすごく読後感が悪い。
そんなに東大に入ったことがステータスなのか?
東大生なら何やっても許されるのか?
逮捕された後も、悪いことをしたという反省が皆無で、自分の経歴に傷がついたこと、それを修復することのみに集中している。
東大に入るくらいだから、確かにお勉強はできるんでしょう。
東大卒業したら、それなりのお仕事をするんでしょう。
でも、だからといって「優れた人」とは限らない。
ある意味、この作品に出てくる東大生は、そこのところを全く分かっていないおバカだ。
被害者の女の子も救われない。
加害者の東大生もそういった意味で成長していない。
ものすごく読後感が悪い。 -
後味悪いが、加害者側の心理はこれがリアルなところなのだろうな、と思わせる一冊
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Kindleにて。
東大生5名による女子大生の猥褻事件を元にした創作小説。タイトルは被告の男子大学生の裁判での発言から。
二人が出会うに至るまでの描写を読むのが全然捗らず、読み終えるのに大分かけてしまった。出会った後は雪崩を打つように一気に読み終えた。
小説一冊書かないと伝えられない感覚ってあるよね、と思う。ネットニュース記事の断片とかでは伝わらない。
あとがきで、上野千鶴子の東大生への祝辞でこの本が触れられていたと知り、東大生がこれを読んだらどんな感想を持つのか気になった。 -
これは衝撃的な本だった。
いったいなぜこんなに歪んでしまうのか、子育てする側の人間としても、肥大になりすぎる自尊心には気をつけなければならない。