乗客ナンバー23の消失 (文春文庫) [Kindle]

著者 : セバスチャン・フィツェック 酒寄進一

• 文藝春秋 (2021年4月6日発売)

感想・レビュー・書評

[よしさんの感想 · 2024年3月16日]

全く関係なさそうな登場人物たちが複雑に絡み合うため、中盤までは物語がこんがらがってしまっていた。しかし、話がだんだんひとつに集約されていくととてもつもなく面白さが増していく。帯にある通り、事件解決と思ってから本番が始まるので最後まで気が抜けない。読者の思い込みを何度もうまく利用しているため、トリックというか核心部分になかなか気づきにくいのではないだろうか。翻訳もすごく読みやすいので海外作品が苦手でも違和感なく読めると思う。