いのっちの手紙 [Kindle]

  • 中央公論新社
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  • 私は双極2型障害(うつと軽躁を繰り返す病気)の当事者です。

    いのっちの電話の取り組みや創作活動に関することなど、興味深い記述が多々ありましたが、消極性障害の当事者としては、病気に関する記述がやはり最も印象に残りました。

    坂口さんは、ご自身のうつ状態を後ろ向きなエネルギーが果てしなく襲ってくる状態と考えられていて、斎藤さんもなるほどと感じていらっしゃいますが、私の場合のうつは、エネルギーの枯渇以外の何物でもないので、この発想には全く賛同できません。

    坂口さんは、斎藤さんへの返信を届いてわずか1日後に(しかも長文で)発信していることから、平常時から相当エネルギッシュな方なのではないかと感じました。
    (そこから考えるとうつのときの負のエネルギーも大きなものであることがいくらか想像つきますが。)

    完治されたというのも、薬を飲まなくても大丈夫になったというのも私のこれまでの体験から考えると信じられません。

    坂口さんのうつとの向き合い方は、万人にとって参考にできるものではないと思いました。

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著者プロフィール

斎藤環(さいとう・たまき) 精神科医。筑波大学医学医療系社会精神保健学・教授。オープンダイアローグ・ネットワーク・ジャパン(ODNJP)共同代表。著書に『社会的ひきこもり』『生き延びるためのラカン』『まんが やってみたくなるオープンダイアローグ』『コロナ・アンビバレンスの憂鬱』ほか多数。

「2023年 『みんなの宗教2世問題』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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