プロジェクト・ヘイル・メアリー 上 [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 冒頭からの手探り感がすごい。
    現在と過去の記憶が交互に現れ、少しずつ現状がわかってくる。そして主人公の科学的な思考が、自分が生きるための科学の実践でもある。上巻は最大の盛り上がり、これからどうなるどうなる!?で下巻につなぐ。あっという間に読んでしまう。

  • 『七人のイヴ』では、地球存亡の危機を描いて、地球人類が別系統の進化を遂げた数種の超人類となる顛末を描いた。
    描きたかったのは超人類が活動する部分で、地球存亡の危機は理由付けだったという印象を得たものだ。

    本書はまず、サスペンス仕立てで始まる。『キューブ』や『SAW』のような。つかみはおっけー。
    だが、危機感も同時に覚える。説明のつかないこの直感は、読書時のみ発動するニュータイプ能力とでも言えるかもしれない。

    本書はさて、どこへ連れて行ってくれるのだろう。

  • 【上下まとめての感想】
    これは冗談抜きで、トイレに行ってすべてを済ませて読むべきです。しかもブレスなし一気に。

    理由はふたつ。面白い。特に後半は話の流れが加速するので物理的にも止められないかも。そしてもうひとつの理由。それは特に前半1/4くらい、物理の法則やら計算式やらてんこ盛り。しかも記憶喪失の本人が過去の自分を取り戻す過程で、過去と現在の記憶(記述)をちょいちょい行き来するため、慣れないとかなり読みづらい。振り落とされないように一気に加速しないとおそらくは永遠に積読行きになるオソレあり、だから。

    後半は単純に面白くて、次はどうなる?どうやる?って短いスパンのやりとりと答え合わせが対になってるからとんとーん、と進みが良い。ロケットテーマだからじゃないけどいらなくなった燃料タンク分軽くなって加速する感。gまである感じだよ、ひゃっほう!
    火星の人書いた人なのか。そう、それだけ苦労したのにまだ来るの?っていうトラブルからのトラブル。危機一髪。終わったかと思ったらまだあるのか!

    前半も前半、もはや記憶の彼方にあった伏線が回収されたときにはもう、泣きそうに感動。すげえええええ。

    いい話だー!
    誰かの頭の中にこの話があったこと、その人がペンをとったこと、最後まで完成してくれたこと、それが日本語になったこと。すべてにブラボーだとさえ思う。ああ、ブラボーってこういう時に使うのかも。

    いやあ、ありがとういろんな人!この物語を手にした自分、よかったなあ。新年初SFが、この作品でほんとよかった。

  • 面白いSF読みたいなと思い調べたところ、『火星の人』を書いたアンディ・ウィアーの新作を今更ながら知ったので読書。

    ・あらすじ
    目を覚ますと謎の部屋で目覚めた男。ロボットアームに監護されていたようで、隣には死後長い時間が経っていそうな死体が二体。彼は何者で、何故ここに寝ていたのか…。

    『火星の人』は大好きな作品で、この本も評価が高いので読んでみたら面白いのなんの。上下巻を1日で一気に読んでしまった。少しだけネタバレになるけど、途中で想像力が必要になるけど、Rockyをググってから読むと、愛おしくてニコニコが止まらなくなると思います。ライアン・ゴズリングが主演で映画化されるという話なので、楽しみすぎる。

  • 翼くんオススメ。SF作品。すげー面白いのでサクサク読めた。

    ・太陽の明るさがどんどん減衰していることがわかる。
    ・調べると太陽と地球の間に無数の小さい物質がある事がわかる。それらは太陽の熱エネルギーを食べており、アストロファージと名付けられた
    ・このままでは地球が終わるのでアストロファージを除去したい。ということでアストロファージを調べると、光速に近い動きをすることと、太陽に波長に目掛けて飛び、CO2の波長にも目掛けて飛び、分裂により増えることがわかる
    ・主人公の科学教師がすごくテンポ良く進めていく。宇宙船の中で目が覚めて記憶を無くしてるところからスタート。太陽の目の前で起きるが、黒点移動速度から目の前の太陽が、タウ・セチ(くじら座タウ星)であることがわかる。
    ・何故ここに来たのか。タウはアストロファージから近いのに侵食されていないことがわかったから。他の二人のクルーは死んでいたので一人で調べて、ビートルズというドローンを地球に向けて飛ばす片道切符。
    ・調べようとしていると、もう一台の宇宙船が現れてコミュニケーションをとる。彼らはエリダニ40星系から来たエリディアンのロッキー。音でコミュニケーションもするし、音で世界を見る(目はない)。また母星は地球と太陽の距離の1/5しかなく、熱い大気で覆われており光が届かずに暗いし重力もかなり高い。小型犬ぐらいのサイズで手が5本あったり、6進数だったり、すごくよく論理的に作られている。
    ファーストコンタクトのシーンなんかはとても見ものだった。

  • 是非映画にしてほしい本です
    描写が細かくて読むのに時間かかりますが面白いです。
    下巻が良いですね!

  • SFなろう小説の最新版と思って読み始めたけれど、まさかのサスペンス要素でワクワクしながら読み進められた。
    しかし既に下巻まで読み終えた後から思うと、上巻と下巻で雰囲気が異なり、記憶を取り戻すサスペンス要素はほとんどが上巻で終わりだった。
    それでも全体的に面白かったので満足。

  • 予備知識ゼロで読み始めたこともあり、最初は????の連続。
    目が覚めると全身をチューブに繋がれ、ロボットアームに世話をされている自分、そしてここはどこなのか、なぜこんな状況になっているのか、全く記憶がない。
    そんな状況から物語がスタートするので、最初はとっつきにくい感があったが、気がつけばずっぽりハマっている自分がいた。
    その理由は下巻の感想に書くことにする。

  • 上巻読了。
    引き続き下巻へ。

  • これまでのSFとは少し変わった展開と言う点でオリジナリティはある。しかし実に歯がゆい言い方だが、この作品が面白いのかブラフなのかはまだわからない。
    本書の最初の仕掛けは、主人公が記憶喪失であるという設定だ。ここから少しずつ記憶を取り戻すのだが、フラッシュバックする記憶自体が物語りの基本をなしており、それを利用して主人公の展開も変化(というより深化)していく。フラッシュバックは意識的、あるいは論理的なものではない。きわめて恣意的なのだ。それが恣意的に見えないのは、それ以外に物語の展開を知る術がないからだ。…と、ここまで書いて、あまり説得力のある説明にはなっていないように思う。だが、読めばこのことの意味はわかってもらえるはずだ。

    以下、ネタバレを含む。

    主人公は記憶を回復していく過程で異種生命体に遭遇する。外観も科学も進化の道筋も異なるが、なぜか起承転結や価値感のもっともベーシックなものは共有するという、若干ご都合主義的な設定となっている。アストロファージという、熱源を主食とする生命体のせいで、両者ともに存亡の危機を迎えているという設定は重要だが、それに至る価値感の合流については、もう少し異なるアプローチがあって良いように思える。2者が知恵を絞りあい、少しずつ互いの考えを修得するというところまでが上巻の展開だ。(以下は下巻で感想を述べたい)

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