我が身を守る法律知識 (講談社現代新書) [Kindle]

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  • 日常生活で起こり得る法的トラブルへの対処が書かれた本。
    特に、トラブルを「予防する」ことに重点が置かれている。

    予防の事例としては、
    ・交通事故の被害者にならないように日頃から気をつける
    ・親しい間柄でも契約書はちゃんと書く
    ・電車が混んでる時はなるべく女性に近づかない
    といった点が挙げられている。
    こういった視点はとても重要だと思う。

    日本は平和なので、日本人は
    ・自分が正しいなら、何をしても問題ない
    ・自分が正しいなら、それは証明される
    ・相手が悪いなら、損害は100%賠償される
    と思っている節があるように思う。
    しかし、世の中はそんなに綺麗に出来ていない。

    例えば交通事故の被害者になった時に、損害が100%賠償されることは稀だそうだ。
    通常は被害額の一部しか返ってこないし、そもそもお金が返ってきたからといって取り戻せないものもある。
    また訴訟をすれば、それだけで多大な労力がかかるし、大きなストレスを抱えることになる。

    よって何よりも大切なのは、「そもそも被害者にならないように気をつける」ことだ。

    『危ない場所には近寄らない』は、生きていく上で最も重要な指針の一つだろう。
    本書はそれを教えてくれる。

    また他にも、本書には「痴漢冤罪にあった時の対処法」についても詳しく書かれている。
    これは現代社会では(残念ながら)必読と言っていい内容だろう。
    成人男性なら目を通しておくべきだ。

  • 交通事故・相続・離婚・不動産・痴漢冤罪など、普通に生活して発生確率が比較的高い民事訴訟について、どのように法的に予防措置をとっておけるのかを紹介してある。

    法律関連の用語は、初心者には難しいところもあるけれど、だいぶ平易・具体的な例をかいてあるのでイメージはしやすい。

    ここを入り口に類書にあたっていくとより詳細な理解が行えてよさそう。

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著者プロフィール

1954年、名古屋市生まれ。東京大学法学部卒業。1979年から裁判官。2012年明治大学教授に転身、専門は民事訴訟法・法社会学。在米研究2回。著書に、『絶望の裁判所』『ニッポンの裁判』(第2回城山三郎賞受賞)『民事裁判入門』(いずれも講談社現代新書)、『檻の中の裁判官』(角川新書)、『リベラルアーツの学び方』『究極の独学術』(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)、『教養としての現代漫画』(日本文芸社)、『裁判官・学者の哲学と意見』(現代書館)、小説『黒い巨塔 最高裁判所』(講談社文庫)、また、専門書として、『民事訴訟法』『民事保全法』『民事訴訟の本質と諸相』『民事訴訟実務・制度要論』『ケース演習 民事訴訟実務と法的思考』(いずれも日本評論社)、『民事裁判実務と理論の架橋』(判例タイムズ社)等がある。

「2023年 『我が身を守る法律知識』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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