- Amazon.co.jp ・電子書籍 (272ページ)
感想・レビュー・書評
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非常に面白かった。
「言語の本質」というこれ以上ないくらいデカいテーマをタイトルにぶち上げた新書。どこまでとっつきにくいものか…と想像していたら、最初に出てきたのはオノマトペの話。あの、“くるくる”とか“ドキドキ”とかのオノマトペ。それが言語の本質にどんな関係が?と思って読み進めてみたら、なるほど言語の本質とはオノマトペにあったのか、と筆者たちの主張に思わず膝を打ちたくなった。
とにかく筆が上手。
まずオノマトペが言語の本質?とびっくりさせて(結論をまず言う)、そこからその主張を裏付ける根拠を肉付けしていく。まるでミステリ小説のように次の展開が気になりどんどん読み進めてしまった。
ベストセラーになったのも納得。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
話題の本だったが、私には難しすぎる。というかここまでの興味はない。
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アブダクション推論
推論しながら学び、学習方法も学びながら、体系立てていく営み -
オノマトペや音象徴、子どもの言語習得におけるアブダクション(推論)の分析や考察を中心に、言語というものがどのようなものかという壮大な問いに答える一冊。
難しい内容も含み決して読みやすい本ではないが、研究事例が豊富でそれを理解するための例も多く載っていて、たいへん読み応えがあった。 -
■感想
◯疑問に思って、そのたびに解を見つけ出そうとしている。姿勢がすばらしい。読んでいて楽しい。
◯過剰一般化バイアスを持つことが、人間に本質的に備わった力であるのが印象的。間違いも犯すけど、ブーストラッピングサイクルで学んで知識を更新する基盤にすることもできるとあった。 -
【企画展示】姫路大学学生の 読みたい本 読んでほしい本
姫路大学附属図書館の蔵書を確認する→
https://library.koutoku.ac.jp/opac/opac_link/bibid/BB00003826 -
記号設置問題はついぞ理解できずじまい。
オノマトベの実例や子供の言葉獲得への例がとても楽しい。
言葉って単に記号かと思っていたけれど、おもしろいね。猫のにゃあにも種類があるし、鳥のさえずりにもしゅるいがあるけど、言葉とは言わない理由がわかりました。 -
オノマトペから見る言語間比較から、記号設置問題、ChatGPT、ブーストラッピングサイクル、アブダクション推論と、これまで一考だにしたことのない言葉、推論の流れに、素人の脳がグイングイン揺さぶられる気持ちいい一冊。
頭のよさそうな本を読んで満足したいという、知的好奇心はなくはないが、私のような知的弱者には最高の一冊 -
「ブートストラッピング・サイクル」で、人間の子どもの学習能力を説明したところは、説得力があり、この気づきは感動的なのではとさえ思えた。
このサイクルを駆動する「アブダクション推論」の説明も、なるほどと納得でき、チンパンジーのアイと人間の子どもの比較は興味深く分かりやすかった。
オノマトペから始まり、言語の起源や進化、習得にまで話しが及び、コンパクトな新書としてはかなり内容の詰まった読み応えのある本だと思う。