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- / ISBN・EAN: 9784101262819
感想・レビュー・書評
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読み始めると、あの時見た光景が蘇るような描写になかなかページが捲れなかった…東日本大震災の直後に三陸沿岸の命の道、国道45号線の復旧のために闘い続けた人びとを描いたノンフィクション作品。主に宮古市、南三陸町、気仙沼市、釜石市での闘いを描いている。
自分も東日本大震災の一週間後に親族の安否が気になり、ある限りの食糧や生活用品を車に積んで気仙沼市に行ったのだが、あの時、鹿折唐桑付近で眼にした驚愕の光景が蘇って来た。道路の両端に山積みになった瓦礫と土砂に数多くの自動車、すぐ近くには破壊され焼き尽くされた街中に大型漁船が乗り上げていた。橋桁に引っ掛かった衣服、建物の上に乗り上げた自動車…あの巨大津波の数日後に国道45号線をなんとか車両が通行出来るまでに復旧した人びとの努力には感服する。
仙台市から八戸市まで続く、三陸沿岸の大動脈、国道45号線…15年ほど前に八戸市から気仙沼市までをひたすら車で走った事がある。街を抜け、峠を越える度に様々な表情を見せる風光明媚な三陸の海を眺める車の旅は今でも記憶に残っている。
『命をつないだ道 ー東北・国道45号線をゆくー』を改題、文庫化。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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