三国志 08 望蜀の巻 [青空文庫]

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  • 青空文庫
  • 新字新仮名
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  • 気になったところをメモ。
    ・赤壁後の伏兵の配置→関羽と趙雲の場所入れ替えれば、曹操殺せるのでは?
    ・太史慈が3代に仕えた→孫策の代からなので2代
    ・曹洪は若い→対董卓戦からは登場してるので戦歴20年

  • 三国志随一の大戦、赤壁の戦いは折からの東南からの風によって呉軍の火計が見事にきまり、曹操はほうほうの体で逃げ帰る。その途中、劉備の家臣たちはそれぞれ敗走する曹操の部下たちを屠るが、関羽だけは人情に遮られ、功なく帰還する。
    その後、西涼の馬騰は曹操を討ち取る好機をつかむが、またも事前に計画が発覚し、ついに捕らわれ、斬首されてしまう。その遺児、馬超は散々曹操を苦しめるが、敵中作敵の計にはまり、仲間割れを起こした結果、敗走する。
    一方、劉備はついに孔明の計略により荊州一帯をおさめることになり、それが元で呉の周瑜は憤死してしまう。
    このように、物語は激動する中、馬超、魏延、黄中といった名をはせる豪傑が現れれば、太志慈のように惜しくも命を落とす武将も現れ、時代のながれを感じてしまう。そんな中、いよいよ劉備は蜀建国に向けて少しずつ地歩を固めていく。
    それにしても、劉備の人となりがあまりな仁君で、孫権は兄・孫策、父・孫堅同様激しやすい人物として描かれていて、そういう意味では暴虐なだけでなく、義も知りながらあえて天子を担いでその威を借りるあたり、曹操が最も人間味に溢れているように感じる。

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著者プロフィール

1892年、神奈川県生まれ。1921年、東京毎夕新聞に入社。その後、関東大震災を機に本格的な作家活動に入る。1960年、文化勲章受章。62年、永逝。著書に『宮本武蔵』『新書太閤記』『三国志』など多数。

「2017年 『江戸城心中 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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