100%ORANGEによる、絵本のような可愛らしい表紙にそそられて手に取った、村田沙耶香さんの書評&エッセイ集。書評はなかなかに濃く、深く、時に重くエグいものもあり、自分の中で消化するのに時間がかかるものばかりだったが、その分印象に残る本が多かった。久々に山田詠美を読んでみたくなったな。村田さんの作品はまだ一冊しか読んでないのだが、改めて、すごく胸に刺さる言葉の遣い手だなと思った。作品に対して、作者に対して、言葉に対して、とても真摯な方だなと。
幼い頃など、作家を目指すきっかけや芥川賞受賞前後のことに触れたエッセイはなかなか面白かった。空想が好きだったとか、自分の文章を明朝体にすることにこだわるとか、共感する部分もあり。
あとがきはとても美しかった。村田さんの思いが伝わる、素敵な締めだなと思った。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ブックガイド・書店関連本
- 感想投稿日 : 2020年2月5日
- 読了日 : 2020年2月5日
- 本棚登録日 : 2020年1月17日
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