表題作を含め、『あるYの悲劇』『女彫刻家の首』『シャイロックの密室』の全4篇が収録されています。
『あるYの悲劇』
「あっ」と言いたくなる一文があります。
作中のロックに対する語りが面白かったです。悲劇といえば悲劇なのですが、ユーモアのある作品でした。被害者の父親が書いた『消えない蒙古斑を持つ地母神の偉大な臀部が一発の放屁とともに覚醒する朝』という芝居、一体どんな芝居なんでしょう。
『女彫刻家の首』
なぜ犯人は遺体の首を彫刻の首にすげかえたのか?
犯人は、最初の方で当たりがついたのですが・・・
最後の火村のセリフが印象的でした。『天の裁きだって? 神の御手のなせる業か。勝手なことをしてくれるじゃねぇか。裁いていいと、誰がてめ
ぇに言ったんだ』
『シャイロックの密室』
倒叙ミステリー。密室にした方法は?
『スイス時計の謎』
作家アリスの高校生時代の同級生が登場する作品。アリスの過去のトラウマになりそうな出来事が描写されています。シリーズ作品を読んだ方が、もっとよく理解できるようです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説 国内 男性作家
- 感想投稿日 : 2023年11月2日
- 読了日 : 2023年11月2日
- 本棚登録日 : 2022年12月4日
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