大穴に続きシッドハレーもの2作目。今回は失った左手に義手をつけ、探偵業も板につき順調な出だしだ。だが元妻の詐欺事件や昔の知り合いからの依頼等、複数の事件を追っているうちに、自負心を粉々にされる場面になってしまう。その時の葛藤がとてもリアルで読んでいて苦しい。結局は立ち直るわけだが、その過程に特別なきっかけがあるのでなく、苦しみもがいた末に絞り出した勇気であることに感動する。格好いいだけの主人公は嘘臭いが、作者は格好良く生きるために努力する主人公の姿をきちんと描いていて、好感が持てる。面白かった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ミステリー(海外)
- 感想投稿日 : 2016年3月18日
- 読了日 : 2016年3月18日
- 本棚登録日 : 2016年3月17日
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