防犯探偵、榎本シリーズの一つとのこと。
これは『青砥純子』を愛でる小説だ。
正直、彼女がいなければ評価★が減っているところだ。
可憐で聡明で非の打ちどころのない女であるべきだったが、読み進むうちに、あれ、あれ?この人は超天然であることが判明してくる。可愛い、この女性はすごく可愛いのです。
短編集とも呼べる展開は、どれも難解な密室殺人がテーマである。
榎本が次々と密室のトリックを解いていく。犯人が追い詰められてゆく様は痛快である。
青砥純子の「わかった!」との声から始まる推理は、榎本や周囲の人間によってことごとく否定される。冒頭に書いた通り、そんな純子が何とも魅力的だ。
密室劇場編は、おかしな芸名の人物が沢山登場する。
例に漏れず、純子の推理を皆で冷静に否定する場面は和む。
殺人トリックは、よくもこんな方法を思いつくもんだ、と感心する。
読了。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年11月17日
- 読了日 : 2020年11月17日
- 本棚登録日 : 2020年10月31日
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