鍵のかかった部屋 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2012年4月25日発売)
3.30
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本棚登録 : 3807
感想 : 283
3

防犯探偵、榎本シリーズの一つとのこと。

これは『青砥純子』を愛でる小説だ。
正直、彼女がいなければ評価★が減っているところだ。
可憐で聡明で非の打ちどころのない女であるべきだったが、読み進むうちに、あれ、あれ?この人は超天然であることが判明してくる。可愛い、この女性はすごく可愛いのです。

短編集とも呼べる展開は、どれも難解な密室殺人がテーマである。
榎本が次々と密室のトリックを解いていく。犯人が追い詰められてゆく様は痛快である。

青砥純子の「わかった!」との声から始まる推理は、榎本や周囲の人間によってことごとく否定される。冒頭に書いた通り、そんな純子が何とも魅力的だ。

密室劇場編は、おかしな芸名の人物が沢山登場する。
例に漏れず、純子の推理を皆で冷静に否定する場面は和む。

殺人トリックは、よくもこんな方法を思いつくもんだ、と感心する。

読了。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年11月17日
読了日 : 2020年11月17日
本棚登録日 : 2020年10月31日

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