インスタントなトラウマと努力主義、カバー袖で延々と繰り返される読者への感謝の言葉に一貫したものを感じた。展開含めどこか上滑りしていくような印象を抱き続けるが"どうしていつもお兄ちゃんばっかり苦しいめにあうのかなあ どうして一生懸命生きてる優しい人達がいつもいつも踏みつけにされるのかなあ"には重みが、誠実であることにすがるしかない人生を生きる人間の絞り出すような声がある。圧倒的な強者=鬼に対し、あくまで劣った弱者=人間として立ち向かうという態度。修行と成長の循環は少年マンガの王道ではあるが、それ以上にこの作者にとっての必然に思える。それにしても、とってつけたような(結果的に最後となる)修行パートから間髪いれず最終決戦になだれ込むのは、端的に疲弊なのでは?
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年2月20日
- 読了日 : 2021年2月20日
- 本棚登録日 : 2021年2月20日
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