奇想と微笑: 太宰治傑作選 (光文社文庫 も 18-1)

著者 :
制作 : 森見登美彦 
  • 光文社 (2009年11月10日発売)
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本棚登録 : 1477
感想 : 91
3

太宰治を少し違った角度から焦点を合わせた作品。

「黄村先生言行録」「満願」「女の決闘」「走れメロス」など

30年ぶりに読んだ走れメロスは突っ込みどころが多かった。メロスは自分勝手極まりない、勝手に妹の結婚式の日取りを決めるし、走って帰る時もわざわざバーベキューかなんかしてるところを横切るし、王様はいい王様になった感じやけどそれま惨たらしいことしているのにとも思う。
ただこの短さと時代設定になんとなくうやむやにされてしまう。
つまり、恥ずかしいけど感動する。
この作品はまたタイトル勝ちなところがある。
倒置法的に動詞を前に持ってきて主人公の名前を持ってくるのは「桐島部活やめるってよ」くらいまで時代を降りてこなければなかなかない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年3月27日
読了日 : 2023年3月27日
本棚登録日 : 2023年3月27日

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