本棚にもルールがある---ズバ抜けて頭がいい人はなぜ本棚にこだわるのか

著者 :
  • ダイヤモンド社 (2014年12月5日発売)
3.65
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本棚登録 : 1056
感想 : 123

本棚は本置き場ではない。それ自体が強力な武器である。

本棚以前の基本として、まず、同時に10ジャンルの本を読もう。
ジャンルの化学反応は、他の人には生み出せない独創的なアイデアの種になる。

3種類。それらの本を収容するための本棚は3種類だ。
(1) 新しい(今読んでいる、これから読む)本棚
(2) 厳選のレギュラー(読み終えた、また読む)本棚
(3) 参照(辞書、ハンドブック)本棚


特に (1) と (2) について。

(1) 新しい本棚について
自分の好奇心が本棚という形で視覚化されたもの。
出会いを貪欲に。どんな新しい本でも即座に受け入れる。
そのために、収容本の新陳代謝を保つ
(一定期間以内に読み、これぞという本は「厳選のレギュラー本棚」へ。それ以外はサヨウナラ)。

(2) 厳選のレギュラー本棚について
これぞという本を、ジャンルごとに収容する。
本を置いてよいのは本棚の8割まで。大体、週一でメンテナンスする。
8割を超えてきたら(面白い、新しい、情報量などで)厳選し、選外は処分する。

ここで、本棚は強力な武器になる使い方の紹介。
本棚でも、博物館や美術館の「常設展示」と「特別展示」をイメージするのだ。
すなわち、本棚の一角に、他人に見せることを意識した特別展示枠を設けるとよい。
ラインナップ、並び順、小物をあしらうなど、それらを考えることで化学反応が生じる。
これを毎月行えば、毎年12のテーマについて教養が深まる。

テーマは、手薄な(あるいは、これまで全く興味のなかった)ジャンル、
本の内容ではなく装丁、たった1つの興味から広がる一連の資料など、
在り来たりなものからユニークなアイデアまで、制約はない。


せっかく読書、本棚に手間を掛けているのだから、できるだけ血肉にしたいところ。
他人に話すほど血肉になる。本好きとの付き合いも広がって一石二鳥。
1人より2人。2人より10人に、どんなことが書いてあるか、何が面白いかを話すのだ。

読書の話ができる人がいなければ、書評するのもよい。
1200〜2000字で、他人にその本を読もうと決断させるのが書評。
何冊も読み、面白かった本のなかでも、特に面白かった本について書評を書こう。
具体的には、面白い(=誰も知らない「驚くような事実」「新しい情報」)が
鮮烈に伝わるエピソードやキーワードを核にするとよい。
なお、書評はおおむね形式があるので、書評のオリジナリティは選書の方で発揮すること。


「特別展示」は上手い表現だと思う。

考えてみると、無意識に雑な「特別展示」をしてきた気がする。
直近で読む本(新しいもの、再読したいものなど)どんな組合せにしようか考えて、
数十冊程度を手近に並べているけれど、着想(というほど大げさではないけれど)は
確かに影響を受けているように思う。

スペースがなくても、例えば、机上が「新しい本」+「特設展示」で、
本棚が「厳選のレギュラー」+「常設展示」など、何とでもなる。
意識的に試してみることにした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年9月14日
読了日 : 2020年9月14日
本棚登録日 : 2020年9月14日

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