はなれわざ (ハヤカワ・ミステリ文庫 フ 8-3)

  • 早川書房 (2003年6月1日発売)
3.52
  • (8)
  • (17)
  • (22)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 182
感想 : 22
5

休暇をすごすため、イタリア周遊ツアーに参加したスコットランド・ヤードの名警部コックリル。だが、事件が彼を放っておかなかった。景勝で知られる孤島で一行のひとりが何者かに殺された。地元警察の捜査に不安を感じたコックリルは自ら調査に乗り出すが、容疑者であるツアーの面々は、女性推理作家やデザイナー、隻腕の元ピアニストなど一癖ある連中ばかり…ミステリ史上に輝く大胆なトリックで名高い、著者の代表作。

このミスディレクションは効いた。解説にもあったが作者の厚かましさといったらもう。不可能犯罪、推理合戦、自白合戦、犯人の狡猾さ…今まで読んだ名作のいいとこどりしたような、素晴らしい作品だった。

作者の計算高さには恐れいってしまう。ぜひとも皆様も騙されてほしい。
挿絵がまたいい味をだしています。絶対不可能犯罪じゃんと保証してくれるのである。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ
感想投稿日 : 2018年10月29日
読了日 : 2018年8月30日
本棚登録日 : 2018年8月27日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする