操縦る
大学の恩師、友永元助教授の息子殺人。誰のためにやったのか、守りたいのは何か。犯罪を解き明かしてもらうため呼んだ教え子湯川は期待通りトリックを見破っていく。
「科学を殺人に使うのは絶対に許せない。たとえ恩人であっても。」と友人の気持ちを代弁する草薙がこれまた沁みる。
情状酌量を訴えるために出廷するという湯川が言うセリフ「人の心も科学です。とてつもなく奥深い。」はこうするよりなかった恩人に対する敬意を感じた。湯川の人間らしい一面が見えた。
攪乱す
「悪魔の手」なる犯人に名指しで挑まれる展開。事故に見せかけた殺人を実行、犯行声明により警察をひいては湯川を翻弄することで自尊心を満足させている。
仕事、就職、学会発表の失敗、強い恨みは他責思考によって蓄積された。
湯川先生が人間性としての評判はともかく、、に引っかかるところがツボ。変わらずにいて欲しい存在。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年5月6日
- 読了日 : 2023年4月27日
- 本棚登録日 : 2023年4月27日
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