ホワイ・ダニット 行動心理捜査官・楯岡絵麻 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社 (2023年4月6日発売)
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感想 : 25
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佐藤青南『ホワイ・ダニット 行動心理捜査官・楯岡絵麻』宝島社文庫。

シリーズ第10弾。敏腕美人刑事・楯岡絵麻の行動心理学を駆使した活躍を描く、4話を収録。

なだめ行動にマイクロジェスチャーと何時ものように被疑者の嘘を暴く楯岡絵麻。ネタが尽きたのか以前のような圧倒的な面白さは無いように感じた。

『第一話 殺人動画にいいねとチャンネル登録お願いします』。先ずは軽いジャブということか。最初に登場するカップルのYouTuberは本編とは全く関係が無く、無駄な登場であったことに驚いた。人気カップルYouTuberの男性が何故か単独で生配信を始めると突然そこに乱入して来た何者かに刺殺される。犯人はカップルのストーカーでネイリストの女性だった。犯人の女性が主張する奇妙な殺害動機に楯岡絵麻は……★★★

『第二話 指名料はおまえの命で』。人生、どこで上下関係が逆転するか解らない。犯人は明らかなので、楯岡絵麻が暴くのは犯人の動機であったが、然もありなんというレベルだった。カリスマホストが飲み会で新人ホストに説教して帰らせた後、その新人ホストは何者かに暴行され、殺害される。状況から犯人は明らかにカリスマホストなのだが、その動機は……★★★

『第三話 天才子役はミスキャスト』。真実はどこにあるのか。楯岡絵麻が次々と被疑者たちの嘘を暴き、真犯人を特定する。父親が事務所の社長で、母親がマネージャーという11歳の人気子役の一家。ある日、母親が一家が暮らすマンションの30階の部屋から転落死する。最初は事故と思われたが、父親の行動に疑いが……事件は解決したのだが、何故かストーリーはまだ続く。次の最終話への布石か。★★★

『第四話 誰がために鈴は鳴る』。犯人も屑なら被害者も屑という何とも嫌な結末。冒頭、明らかになっただけで12件の殺人を行ったとされる死刑囚の元心療内科医・楠木ゆりかと面会する楯岡絵麻。しかし、本編はここからだ。繁華街で少年少女の非行を抑止するためのパトロールをする元教師が、家に押し入った二人組の男に暴行され、死亡する。二人組の男はあっさり逮捕され、犯行を自供するが……★★★★

定価780円
★★★

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本
感想投稿日 : 2023年4月16日
読了日 : 2023年4月16日
本棚登録日 : 2023年4月14日

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