FLY (文春文庫 し 45-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2007年8月3日発売)
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本棚登録 : 189
感想 : 30
4

純な時代の恋愛を大切にするあまりの切ない犯罪。

まず真っ先にあがるのは、東野圭吾作品だろう。
白夜行や幻夜などの作品は、まさに不朽の名作というべき評価を得ている。

しかしこの作品も、登場人物の数が多い分
2名の男女だけに焦点があてられていないけれど、
それでも東野作品に通じる切なさに満ちているように思う。

目の前で恋人・佳奈を殺され、復讐に生きる向井。
その生き方を追うことで自分の生き方を見つけようともがく俊介。
佳奈を想っていた相田。
そして、殺人者の娘と殺人者に関わった少女達。


結局、日々を生きて行くしかない。
俊介の明日はどうあるのか、読み終わってから考えさせられた、がつんの一冊。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 至高の一冊。骨太の名作。
感想投稿日 : 2011年9月11日
読了日 : 2011年9月11日
本棚登録日 : 2011年9月11日

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