おふざけのようなタイトルながら、ミステリー展開にぐいぐい引き込まれた。シリーズを追ってきて3作目が一番まとまりよく引き締まった内容だったと思う。
徴収官のおしごとはポーカーフェイスで孤独に耐える闘い。
強制権で悪質滞納者の口座照会も家宅差し押さえもできる。引き換えに、知り得た個人情報は同僚でも警察にも漏らすことはできない。頼れる人がいない中で、情報を引き出す交渉力もためされる。
人狼ゲームで人狼を引いたら即笑ってしまう私には、全く務まらない職種だ。
コミックのように吹っ飛んだキャラ設定も、いつの間にか心地いい。ぐー子というひどいあだ名の主人公はしっかり経験を積んで、デスクに山積みの案件を並行して片付けていく。うーん爽快。
彼らの鑑定眼もすごい。
自宅に押し入った瞬間から、金目のものをサーチする能力。店の客単価から収益をはじきだす算盤も一級を求められる。メルカリでぽちぽち検索している私では務まりそうにない。(そればっかり)
やっぱり専門性の高いおしごと系エンタメは面白い。
最後にやや泣けるのも良かった。
次の巻でおわってしまうのが寂しいくらい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年11月3日
- 読了日 : 2023年11月3日
- 本棚登録日 : 2023年10月31日
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