扉は閉ざされたまま: 長編本格推理 (祥伝社文庫 い 17-1)

著者 :
  • 祥伝社 (2008年2月8日発売)
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本棚登録 : 3357
感想 : 383
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いやー、倒叙ミステリーおもしろいです。
同窓生との色恋沙汰や、豪邸でお酒を楽しむ雰囲気、それになんといっても伏見と優佳の関係生がおもしろい。優佳が優秀な名探偵役すぎて、犯人と名探偵の掛け合いにハラハラ、ワクワク。そして動機。なぜ扉を開けさせたくないのかの推理については作中でしっかり明言されていたので予測できましたが、ではなぜそれをさせたくないのか?は全く想像もつかない動機でした。この動機がまた…なんともいえない世界観を創り出してくれました。

つい最近見た動画にアンチサイコパスの特徴というのがあり、その特徴というのが・正義のためなら手段を選ばない・自分の行動に後悔しない・常に他人のために行動する(敏感に他人の欲望に反応)と他にもありましたが、まさしくこの犯人だなぁと(全然関係ありませんが)これも一種のサイコパスなのかと興味深かったです。
あとがきにもありましたが、自分の正義(美学)を押し付けられて殺されるなんてたまったもんじゃないです。 

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年5月21日
読了日 : 2022年5月21日
本棚登録日 : 2022年5月12日

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