読書する人だけがたどり着ける場所 (SB新書)

著者 :
  • SBクリエイティブ (2019年1月8日発売)
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本棚登録 : 8536
感想 : 956
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「ネットで文章を読むとき、私たちは『読者』ではありません。『消費者』なのです」

さらさらっと読めて、読書のモチベーションが上がる本。
齋藤先生がいう、たとえば夏目漱石の『こころ』を読んで、「友達を裏切るのは良くないと思いました」なんていう感想だったとしたら、それは全然思考力を働かせていないという話になるとのこと。
ドキッ!ついこのあいだまでの私だ!(ノ)ェ(ヾ)

マイ本棚には並んでいるものの、積読になりがちな古典文学。ドストエフスキーも途中でやめちゃってたなぁ。夏のうちに何冊か読もう!



☆ コミュニケーション能力の根底には「認識力」がある。

☆知の始まりは「驚き」であり、知識を増やし知れば知るほど驚きは増すものである。

☆知識は細胞分裂のように増える性質があり、読書を始めたばかりの頃はなかなか知識が増えたという実感が湧かないが、100冊を越えるあたりで始めて読書の知を実感する。

☆1テーマにつき5冊程度の本を読むことでそれなりの教養を身につく。知識の「つながり」が生まれ、知識を取り出しやすくなる。

☆知識を自分のものとして身につけるには、人に話すのが一番。

☆私たちはアメリカ資本主義に慣れてしまっているため、「成功」欲求を自然のものと受入れている。しかし文学の世界に浸ると、勝ち負けよりも生き方が重要であると言う気づきを得ることができる。

☆ 東洋思想に触れてみる。

☆ 集中力を鍛えるにはまずはレベルの高い本を読むことを推奨し、逃げ出さずにレベルの高い本を読むことで力が身につく。「分からない」「もやもやする」部分があるが、先に更なる深みがあることを意味している。


「本っていうのはドラえもんのどこでもドアみたいなもの。その本がそれぞれの世界に連れていってくれる」by JUJU


「私たちは『生きる意味』が実態として存在しており、それを探すようなことをしてしまいがちですが、それではダメだとフランクルは言っています。逆に自分自身が問いかけられている対象なのだと気づかなければなりません。」

「この世を過ごすうえで、深くてすごいものに出合うだけでも、もう時間がないと気づきます。薄っぺらい、浅いものなか付き合っていられないわけです。」

「できるだけ一流のものに触れたいというとき、『古典』ならほぼ間違いありません。単に古いものということではなく、時代を超えて多くの人に愛されてきたもの。歴史の中で評価され、現在もその価値を失わないもの。時の流れの試練に耐えて残ってきたものには、それだけのパワーがあるのです。」

「本を読みはじめたいまとなってみれば、昔はものを思わざりけり」 

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年8月21日
読了日 : 2022年8月21日
本棚登録日 : 2022年8月8日

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コメント 2件

ちゃたさんのコメント
2022/08/21

あささん、こんばんは
たくさん「いいね」くださりありがとうございました。

斎藤孝さんのこの本は私もすごくためになりました。100冊越えると読書の知が実感できるのですね。自分も実感できるよう読んでます(笑)
古典文学は挫折しそうで手が出ません(^^;
これからもレビュー楽しみにしております。

あささんのコメント
2022/08/22

ちゃたさん、こちらこそいつもありがとうございます。
わかります。私も挫折した古典文学や新書が本棚に眠っております…(笑)少しずつチャレンジしてみようとこの本を読んで思えました。
私もちゃたさんの本棚にまたお邪魔させてもらいます♪

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