彼女は存在しない (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎 (2003年10月1日発売)
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感想 : 558
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私は、存在しない。

多重人格を扱った小説は多々あるが、多重人格者の視点で、これほど生々しい心理描写をしてみせたものはないだろう。
ミステリとして見ると、携帯のストラップの伏線などもあり、多少予想はつく。
それでも、あの“崩壊”は本当に心が締めつけられる。

文章は特段上手いというわけではないが、浦賀和宏は本当に小説が巧い。自分が読んだ作家の中では、リーダビリティはダントツ。読む度に、凄さを再認識させられる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年6月5日
読了日 : 2022年6月5日
本棚登録日 : 2022年6月5日

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