私は、存在しない。
多重人格を扱った小説は多々あるが、多重人格者の視点で、これほど生々しい心理描写をしてみせたものはないだろう。
ミステリとして見ると、携帯のストラップの伏線などもあり、多少予想はつく。
それでも、あの“崩壊”は本当に心が締めつけられる。
文章は特段上手いというわけではないが、浦賀和宏は本当に小説が巧い。自分が読んだ作家の中では、リーダビリティはダントツ。読む度に、凄さを再認識させられる。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2022年6月5日
- 読了日 : 2022年6月5日
- 本棚登録日 : 2022年6月5日
みんなの感想をみる