真田太平記 (八) 紀州九度山(新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1987年12月23日発売)
3.93
  • (115)
  • (143)
  • (135)
  • (4)
  • (0)
本棚登録 : 1201
感想 : 64
3

物語も重要な局面に差し掛かる、著書は歴史の観点からも著シリーズの展開からも「静」の状態が続く、八巻はこの時代をしっかり描かれており、この流れが後の徳川幕府三百年の礎となる!関ヶ原の合戦以降ある意味事が起こらない、いわゆる平和ボケが諸大名の牙を抜いていく、家康は戦国武将が相次いで没する中ジワジワと足場を固め、逆らっても仕方がないという感情を植え付けていく、裏では自分の目の黒いうちに二代目将軍を確立、信長、秀吉が出来なかった長期政権の基礎を確立、その中にあり真田父子も大きく揺れ動く、登場人物それぞれが歳を重ね考え方の変化や動揺、個人的には非常に楽しめた、最終局面を向かえるにあたりどう力を溜めていくか?次の展開に期待したくなる一冊であった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史小説
感想投稿日 : 2023年9月8日
読了日 : 2023年9月8日
本棚登録日 : 2023年8月30日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする