鳥と花の贈りもの

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  • 暮しの手帖社 (2006年3月1日発売)
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感想 : 9

『山のパンセ』が名作と名高い随筆家串田孫一さんの滋味深い文章が味わえる鳥と花のエッセイ。
串田さんの文章を読んでいると、まるで桃源郷かなにかに迷い込んだような気分になる。
野鳥と野花とそれを透徹した目で眺める串田さん。
本当に好きだったんだなあ、と感じさせる。
ヒトが自然と自分たちを切り離したのはいつのことだろうとふと思う。
晩年の串田さんは鳥と一体化しているかの如く、自然に馴染んでいるように思う。
一体化しすぎてか、獣を「不気味」と形容されている文も見受けられた。

叶内拓哉さんの鳥と花の写真も鳥の鳴き声と花の香がこちらまで伝わってくるよう。
でも、鳥たちは羽根のない私達のことをほんとのところどう思ってるんでしょうね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年8月6日
読了日 : 2023年8月6日
本棚登録日 : 2023年8月6日

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