2巻では、武蔵の挫折と心身の成長、沢山の出会いと別れが描かれる。
城太郎という弟子との出会い、吉岡門下との戦い、何より石舟斎に出会わずして挫折する場面は印象的。また、青年らしく、お通に心惹かれる自分を戒める姿に人間らしさを感じる。
功名心に燃える武蔵が、剣宗石舟斎の門の前で詩を読んだ時、
「届かない!自分などには届かない人物だ」と感じる場面がある。
それは武蔵にとって挫折であり転換点でもある。剣の技ではなく、剣の真理を求める厳しい修行の始まりだったのだと思う。
武蔵は自身の未熟さを克服するため、「今から小理屈は早い、剣は理屈じゃない、人生も論議じゃない、やることだ、実践だ」と山沢に駆けていく。
机上ではなく、実践に答えがあるというのは、時代は変わっても通ずる考えであり、私も肝に銘じたい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年4月16日
- 読了日 : 2021年5月25日
- 本棚登録日 : 2021年4月14日
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