とても読みやすく、無駄のない美しい文章。
貴族の生活が面白くて、平安時代が身近に感じられる。
光源氏の桐壺に対する執着は、多感な青年の人格形成に大きく影響し、矛盾だらけなのに魅力的な人物を作り上げてしまう。それに翻弄される数多くの女性たちは切ないけれど幸せそうでもある。
歌にこめる恋心がとても綺麗で、心を伝える手段として知性や感性を映す文はロマンがあるなぁと思った。
スマホやテレビなどがない中で、季節の移り変わりや人の心の変化を鋭く捉えて言葉で思いを伝えていく、平安時代の豊かさが少し羨ましい。
微妙な心の動きを絶妙に表現していく紫式部は天才だったのだろう。平安の貴族たちが、源氏物語に夢中になっていた様を想像するのも楽しい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年2月19日
- 読了日 : 2024年2月19日
- 本棚登録日 : 2023年11月6日
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