アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))

  • 早川書房 (1977年3月1日発売)
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『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』

まさにタイトルそのものを考える。
SFに欠かせない「アンドロイドと人間との違い」とは。



SF小説は、近未来に宇宙規模で特殊映像を施したアクションというイメージがあり、小説で読んで分かるの?…という印象がある。

それは大きな勘違い。

SFのどんな作品を読んでも、ドラマがあり、歴史があり、愛があります。

映画の中では見せどころが限られており、特殊技術が全面に出てしまいがち。
人物の心の中まではなかなか表現しにくいものと思います。

この作品は基本のキ、アンドロイドに人間のような感情は生まれるのか。をテーマにしたSF作品。

人間が夢を見るように、アンドロイドも夢を見るのでしょうか?

第三次世界大戦後、生きている動物が貴重となった時代。
『本物の生きた動物を飼う』というのが人々のステータスなんですね。

主人公のデッカードは電気羊しか飼えません。
本物はとても希少で高価なのです。

彼は、不法移民アンドロイドを始末するバウンティ・ハンターと呼ばれる警察組織の一員。

人間に紛れているネクサス6型アンドロイドは、とても精巧に作られており、アンドロイドかを確認するには特殊なテストが必要となる。

もはや、人間と変わらないのではないかと思われる彼らに対するデッカードの心境の変化が、この作品の見どころのひとつだと思う。

そして『人間』とは。
彼らがすがる宗教も重要です。
彼らの使用する『感情移入装置』も。
このような装置を必要とする未来なんですね。

SFは他ジャンルより『愛』が強めだと勝手に思っています。

様々な角度から人類を描いている所がSFの好きな所のひとつ。
ミステリもホラーもバイオレンスも哲学もすべて含めてしまえるのも魅力。

すごい想像力ですよね♡⁝(ᵒ̴̶̷᷄⌑ ᵒ̴̶̷᷅   )⁝

安定の面白さです!
おすすめします!!(〃´-`〃)



あ、映画『ブレードランナー』も観ました。

1982年のリドリー・スコット監督ハリソン・フォード主演の映画です。

こちらはやはりアクションメインなのかなと思いました。

基本設定がこの小説ですが、古さもありイメージは違いましたね。

なので、映画は映画!と切り離して観た方が楽しめると思います。

ハリソン・フォード若い!!

やっぱかっこいいです♡(º﹃º )

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年1月8日
読了日 : 2023年1月8日
本棚登録日 : 2023年1月8日

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