貧乏人の経済学――もういちど貧困問題を根っこから考える

  • みすず書房 (2012年4月3日発売)
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Twitter(現X)で見かけて気になったので図書館で借りてきた。共著者のE. デュフロという人は2019年のノーベル経済学賞を受賞した人とのこと。

貧乏な人(1日99セント以下で暮らす人)を十把一絡げに論じるのではなく、現地に赴きランダム化対照試行という手法で、実際に施策をしてみた場合としなかった場合を比較している。
机上の空論でなく、実際に足を運んで個別の問題について実証的にやっているので説得力もあり好感も持てた。

そして読んでいる最中、本書で扱っている「貧乏な人」のみならずこれらの問題は今の日本の問題にも当てはまるなぁ、と思ったりもした。

貧乏な人・貧乏な国はなぜ貧乏なままなのか、ということについて私自身の偏見にも気付かされたし、もっとこの分野について知りたくなった。また、貧困の問題についてもどこかにあっと驚くような解決法があるわけではなく、一つ一つの個別の問題を絡まった糸をほどくように個別に解決していくのが早道だと思ったりもした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年11月2日
読了日 : 2023年11月2日
本棚登録日 : 2023年11月2日

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