容疑者Xの献身 (文春文庫 ひ 13-7)

著者 :
  • 文藝春秋 (2008年8月5日発売)
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感想 : 3839
5

東野圭吾さんの直木賞受賞作品

ミステリーだけど純文学でもある。
愛の深さが罪と交差して深さを増してる。

規定事実を作ってしまえば決心が揺らがない。その為の別の殺人を自ら行う、思いをよせる人の為に。確固たる自己犠牲。

靖子への「愛」、湯川との「友情」、共に普通の形とは違うが深く伝わるものがある。
これは不器用だからでなく、もっと違うものだろう。
言葉や態度という表面上の物以外のところ。石神本人が人に対して魅力と感じるものが重なったからだろう。
それは自らの深い真意だと感じた。

ミステリーの部分も勿論だが、そちらの純文学の方面の方が自分には感じるものが多く、さすが受賞作品だと感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年4月17日
読了日 : 2023年4月17日
本棚登録日 : 2023年4月7日

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