ストロベリ-ナイト (光文社文庫 ほ 4-1)

著者 :
  • 光文社 (2008年9月9日発売)
3.70
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本棚登録 : 14976
感想 : 1591
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姫川玲子シリーズの1作品目。
10年前になるのか?竹内結子さんが姫川役のドラマ観たなとその事は思い出すのだが、内容を全く思い出せず読んでみる事に。

読んでいく最中にやはり色々と思い出してきて、別の意味で自分の脳が「思い出す」という刺激的な感覚を与えてくれるのを確かめながらの作品だった。

ストーリーの導入は過激ですごく複雑で面白い物を想像させるのだが、意外と淡々と流れる様に終盤をむかえていく。
キャラの個性は抜群にたっている。そして警察物小説の王道ど真ん中のような作品でとても面白いのだが物足りなさをやはり感じてしまう。
描写や背景はグロテスクで暗く重たい感じが漂っているのだが、ストーリー自体はそこと比例してないように自分には感じてしまった。
もっとディープで濃いストーリーと結末を欲してしまっていた。犯人達の動機も弱く、もっと強烈な展開、そして結末を期待してしまう。
以前ドラマを観ていたくせに、そして忘れているくせに我儘ばかり多く感じてしまい申し訳なく感じる。思い出しながら、脳内で記憶との答え合わせをしながら読んでしまった。それが読後の感想ではきっとしっかりと読めていないのではないか?

反省の意を込めて、誉田さんの次の姫川シリーズの「ソウルケイジ」を読んで見ようと思う。先入観がほぼ無い状態で読めれば少し違うはず。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年11月21日
読了日 : 2023年11月21日
本棚登録日 : 2023年11月9日

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コメント 2件

hei5さんのコメント
2023/12/11

これ、読んだことあります。姫川とは、強姦された経験のあるノンキャリアの出世の慾念逞しい姐さんだったな。
ブックオフで110円で買って、二束三文で売り払い、もう詳しく振り返ることは出来ないけど、な〜んかこう「薄っぺらなコケオドシ」というか。
姫川シリーズはこれを含めて三つ読みました。
三つ目は、八割方読んでクダラナサがイヤになって、「誰がこんなもん、最後まで読んだるかいっ!」と憤りました。
もう生涯、誉田の書いたモノを読むことはありますまい。タダでも、「千円やる」と言われても。壱万円なら考えますが。

NSFMさんのコメント
2023/12/19

返信遅くなりました。
次作の「ソウルケイジ」も読みましたが、キャラやストーリーの重苦しさは抜群なんですが、心の底にある犯人の動機が妙に薄く浅く感じますね。物語の導入は面白いので、それゆえもっと複雑な展開、結末を期待してしまいますね。

そういう意味では少しチープさを募らせてしまうシリーズ物とも感じました。

自分もこの先の姫川シリーズはもう読まなくてもいいかなと感じてます(笑)

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