人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている

著者 :
  • ダイヤモンド社 (2018年8月9日発売)
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感想 : 357
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"本当はこの本を紹介したくないです"
理由は本書で紹介されている「錯覚資産」について知ってしまうと確実に得するからです。笑

本書の良いところ
心理学の本で実験を元にした人間の本能、脳科学的な事実を書いているため、説得力がありかつ日常生活で非常に役に立つところです。(これも著者の錯覚資産に引っかかっているのかもしれませんが)

主張
人生成功したいなら"錯覚資産"を理解し、それを利用しなさいとのこと。

錯覚資産とは
人々が自分に対して持っている、自分に都合の良い錯覚
(身の回りにいる、なんであいつ大したことないのに上手くいくんだろう。て人は錯覚資産を濫用しています。)


要約
人は思考の錯覚を引き起こす。その事実は変えられない。
だからこそその事実を理解し「錯覚資産」を利用すれば上手く生きていくことができる。
そもそもなぜ思考の錯覚が起きるのか?
それは人間の脳が過剰に原因・一貫性を求め、結論を急ぐからである。
人間の脳が過剰に原因・一貫性を求め結論を急ぐ。
そして、人は思考の錯覚を引き起こしてしまう。

だからこそ、その事実を理解し錯覚資産を利用すれば戦略的に成功することができる。

一貫性が大好きだからハロー効果や感情ヒューリスティックを生み出し、さらにそこにあるかも分からない原因を求め作り出す。
そして結論を急ぐから利用可能性ヒューリスティックやデフォルト値バイアス、置き換えが生じる。

これらを前提に2つの成功のためのプロセスの主張がされている

1 人々が一貫性を求めるので、まず一つ何か目に見える形で成功することが重要である。そうすればあとからハロー効果や感情ヒューリスティックという錯覚資産を味方につけることができる。しかしそのためにはまず成功すること!成功は実力よりは運で決まる。(もちろんスキルがある程度ある前提)だから、負のハロー効果を引き起こさない程度に小さく色々なことにかけまくる必要がある!そして可能性が高いところで一気にたたみかけろ!!!

2 そしてさらに成功は実力よりも運よりも環境で決まる。ハロー効果、感情ヒューリスティック、利用可能性ヒューリスティックを使う。すなわち、そういった原因・一貫性・早急な結論を求める人間の性質を利用することで、錯覚資産を作り出しそれが良いチャンス、良い人材に囲まれる良い環境を手に入れるサイクルを作り出せ!!!

つまり
成功のためにスキルがある前提で錯覚資産をうまく利用し、指数関数的に実力を伸ばしていく。しかし、スキルから錯覚資産に繋げるためには運が必要でありその運を運用していくことで確率を上げていく。ということが重要ということである。


読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年5月18日
読了日 : 2020年5月16日
本棚登録日 : 2020年5月14日

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