茶屋で仕事をし、終わるまで帰らないとした太宰。
甲府まで降りてきたときに聞こえる良い女工たちの歌声。
ある日の夜、酔った男は姉の女工に言う。「I can speak English.」ーはじめに言葉ありき。
言われるまでそうした感情はなかった。ー忘れた歌を思い出すーとはよく言ったものだ。
出征するとかしないとか、今勉学に励んでいるとかどうか、全てを超えて、そこにはただ変わらない命と言葉がある。はっと胸を打たれた。
母はきっと勉学のことよりもなによりも、ただ1人の息子が心配なのだ。
全てを包み込むかの如く、朧げながらも微笑むように見える姉、違うだろうけども、その人こそが美しい歌声の持主だったならな…私も心からそう思う。
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- 感想投稿日 : 2022年9月1日
- 読了日 : 2022年9月1日
- 本棚登録日 : 2022年9月1日
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