本トモ(本のレビューする友人)さんのおすすめ。
江戸の商人のお話…なんだけど、妖怪モノ?!
妖怪話は私には初めて。怖いのは苦手だけど、これは大丈夫。
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一太郎(若だんな)は江戸の大店、廻船問屋の一人息子、17歳。美しく利発でやさしい子だが体が弱くすぐに寝込んでしまう。
彼を守るために五つのころから妖(あやかし)が二人ついている。佐助=犬神、仁吉=白沢、との名で人の姿で奉公している。
一太郎は幼いころから人ではないものが見えたり話したりできる力があった。
ある夜、人が殺される事件が起こる。
こっそり出かけていた一太郎は下手人と出くわしてしまう。薬を求めにきたお客に一太郎は襲われ、すんでのところで命を救われた。
解決したかに思ってたが、そこから次々に人が襲われる事件が頻発するが…
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大筋に、連続殺人の事件、一太郎がみた大工殺しの謎、これが解決してスッキリ終わる。
バックには、一太郎が背負った運命、妖怪がみえる不思議、幼馴染の栄吉との友情や青年の悩み、一太郎の義理の兄弟の素性、、これだけ多くの要素がうまく融けこんで作品の世界ができている。
主人公がひ弱で、親がお金持ち。だけど可愛らしく思えるのが一太郎のやさしい人柄なのだろう。
シリーズになってるので、きっとこれから一太郎の成長も描かれていくのだろう。
人も妖も欲望にまみれると恐ろしいものになる。
『しゃばけ(娑婆系)…俗世間における、名誉・利得などのさまざまな欲望にとらわれる心』
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2024年2月2日
- 読了日 : 2024年2月2日
- 本棚登録日 : 2024年2月2日
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