診療室にきた赤ずきん―物語療法の世界 (新潮文庫 お 64-1)

著者 :
  • 新潮社 (2004年8月1日発売)
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感想 : 122

フロイト派?が解説した童話本が興味深かったので、訳者だった著者の本を読了。

いくつかの童話、民話と、具体的な患者の話が描かれており、読みやすい本だった。実際の診療でも説明によく使うとか。

人は内省の時期があるという、三年寝太郎や浦島太郎の話に興味を持った。

また、食べ物とは愛情を示していることが多く、例えば赤ずきんでは、狼が赤ずきんを食べる根底には愛情に対する嫉妬など(本当に飢えているならば、その場で食べた方がよい)があるというのは、なるほどと。

また3匹の子ブタは、本来の話では、最初の2匹は狼に食べられ、最後のレンガの家のブタは逆に狼を食べるという弱肉強食と知恵の生存戦争だったとは!

昔から伝わる話には、時代を経ても自分の境遇や心情に合う物語があると。自分の教訓になる物語も探してみたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年2月28日
読了日 : 2020年2月28日
本棚登録日 : 2020年2月28日

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