ゲシュタルト崩壊を期に「文字」の魂による意思を見出すようになった古代バビロニアの博士の話.
文字たちは歴史を記述し,歴史そのものとなる絶大な威力を持つ一方,人間はその利便性を享受することによって物事を直接受け取り思考する力を失ってしまう.
文字の持つ危険性を指摘した博士は文字の復讐に遭い,ついには命を落としてしまうという結末は,文字を使い続ければ文字に支配され,逆らえば身を滅ぼすという袋小路により一層の空恐ろしさを感じさせる.
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
読み物
- 感想投稿日 : 2023年8月15日
- 読了日 : 2023年8月15日
- 本棚登録日 : 2023年8月15日
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