ゾウの時間ネズミの時間: サイズの生物学 (中公新書 1087)

著者 :
  • 中央公論新社 (1992年8月1日発売)
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「時間は体重の1/4乗に比例する。」
寿命やおとなのサイズに成長するまでの時間、赤ん坊が母親の胎内に留まっている時間などが当てはまるようだ。

上記の定義を短い文章でまとめているが、この発見の裏には研究者達が膨大なデータを統計し、この数字を割り出したと考えると尊敬の念を抱く。本書は、通常であれば難しい論文に記載されているような内容を、わかりやすい言葉で一般の方に伝わるような表現にしており、名著と呼ばれているのに納得した。

植物細胞と動物細胞の違いについても言及しており、成長の仕方や構造の違いで適切な細胞の形になっている話が興味深かった。
私の学生の頃は、教科書のムラサキツユクサの細胞の拡大図を見て細胞構造を学んだが、本書のような一歩踏み込んだ「なぜそうなっているか?」を是非子どもに伝えたいと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 知育・教育
感想投稿日 : 2021年10月24日
読了日 : 2021年10月21日
本棚登録日 : 2021年1月27日

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