塞王の楯

著者 :
  • 集英社 (2021年10月26日発売)
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本棚登録 : 5053
感想 : 524
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2021年下期直木賞受賞作品

今村翔吾作品は初読みだ。いや〜しびれた!

城好き、石垣好きにはたまらん小説だ。
そういえば城好き、いや石垣好きが芸能人にも確かいたよな、タモリや高橋英樹だったっけ。この作品をぜひ薦めたい(笑

まず作中の一人称が、矛さん楯さんともに「己(おのれ)」であることになんとなく作者のこだわりを感じた。

今風に言えば、あらゆる国が防衛力強化を図り、勢力均衡を実現しもって平和な世をつくることを目指す穴太衆飛田屋と新種の兵器を開発生産させることにより抑止力効果を発揮し戦争のない世をつくろうとする国友衆との激突を描いた作品。

穴太衆の乱世最強の楯と国友衆の至高の矛、どちらが勝つのかは読んでみてのお楽しみだ。

それにしても京極高次の魅力的な人柄がこの作品に豊かな彩りを与えているのは確かだ。あくまで個人の見解だがまるで三国志の劉備玄徳的な人に感じた。

歴史好きのみならず広くオススメしたい一冊だ。

最後に予言を一つ…数年後に映画化される、間違いない!
というか映画化されること想定して書かれている気もしないではない。
気が早いが映画を見るのが今から楽しみだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2022年5月17日
読了日 : 2022年5月15日
本棚登録日 : 2022年5月8日

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