暗幕のゲルニカ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2018年6月28日発売)
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本棚登録 : 11199
感想 : 786
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原田マハさんの作品は、「楽園のカンヴァス」に続いて2作目にトライしてみました。

ニューヨーク近代美術館に勤務する日本人女性キュレーターが主人公です。楽園のカンヴァスの主人公、ティムがおっさんになって登場しており、なんだか嬉し楽し感を味わえたのは前作読了者の特権です(笑

ピカソのあの名作「ゲルニカ」にまつわる壮大な物語。ピカソの反戦を願う強烈な意思をこの物語から理解しましたし、同時に奔放な女性関係にも驚きました。さすが天才画家です。超有名人ですが彼の人となりなどは知る機会がなかったので本書で知ることができてよかったです。今後、美術館などでピカソの作品を見ることもあるかもしれませんが少しは見え方感じ方が変わるかもしれません。

「楽園のカンヴァス」があんまりにも面白くて、期待値マックスを突き抜けた状態で本書を読み始めてしまったんで、期待外れとは言わないもののストーリー展開の部分で何となく物足りなさを感じてしまいました。
とはいえ素晴らしい小説であることは間違いないです。

これから読まれる方は、「楽園のカンヴァス」から続きで読む場合は、期待値ゼロにして読んでもらうとめっちゃ楽しめる作品です(笑

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2023年1月22日
読了日 : 2022年11月2日
本棚登録日 : 2022年10月14日

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