森下典子さんの『日日是好日』映画化の舞台裏を描いた本。原作を読み、映画も観ていたが、この本を読んで改めて映画をじっくり観てみたくなった。森下さんは茶道の所作のチェックを求められ、場面ごとにOKかどうかを監督を始め全スタッフの前に即時に判断するという重責を担い、非常に緊張したと書かれていた。映画とは、思っていたよりずっと手探りで作られていくものなのだなと思った。お茶の先生役で出演されていた樹木希林さんの話もたくさん知ることができる。とても魅力的な方で、最後までブレずに生き抜いた格好良い方だなということを改めて実感した。なお、タイトルの「青嵐」とは青葉の頃に吹き渡るやや強い南風を意味する初夏の季語とのこと。素敵な語感だなと思ったが、意味を知るとますますしっくりくる。森下さんのいつもの語り口で、季節の移ろいを感じながら映画作成のきっかけから完成後の反響まで、じっくりと知ることのできるとても面白い1冊。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年3月7日
- 読了日 : 2022年3月7日
- 本棚登録日 : 2022年3月7日
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コメント 2件
workmaさんのコメント
2022/03/08
IKFさんのコメント
2022/03/09