台所のマリアさま (評論社の児童図書館・文学の部屋)

  • 評論社 (1976年3月10日発売)
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本棚登録 : 112
感想 : 17
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イギリスで、建築家の両親と3つ下の妹ジャネットと暮らすグレゴリー。小さな頃から母を助けるお手伝いさんと暮らして来たが、たびたび変わるため落ち着かない。それが、新しく来たマルタとは気が合い、懐いている。マルタは心に孤独を抱えている。グレゴリーもそうなのだ。そして、マルタが、自分の居場所であるこの台所には何かが足りない、と話した時、それをマルタに与えるのは自分しかいない、と思う。
そこからのグレゴリーの行動力や変化は両親やジャネットを驚かせ、グレゴリー自身もびっくりするほどだった。グレゴリーとジャネットの会話は、本当に楽しく、仲の良さが微笑ましい。
台所のマリアさまをもらったマルタの喜びはいかほどか、とこちらも嬉しくなる。素晴らしい作品で、何度でも読みたくなる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年11月28日
読了日 : 2023年11月28日
本棚登録日 : 2023年11月28日

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