笑え、シャイロック (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2020年10月23日発売)
3.75
  • (34)
  • (100)
  • (67)
  • (8)
  • (1)
本棚登録 : 889
感想 : 70
5

『笑え、シャイロック』中山七里著

1.物語の始まり
シャイロックとは、小説/ヴェニスの商人に登場する金貸し屋。
------------
主人公は国内銀行の入行三年めの男性。
異動命令で債権回収部へ。
その部には、難易度高い回収をダントツ実績で行う先輩がいた。
同行してノウハウを、、、の矢先、先輩が何ものかに殺される。

2.不良債権が生まれる。なぜ?!
①デイトレーダー
追証が発生し、借入した挙句に、市況が暗転。
返済できない。
②政治家
選挙活動資金で借入。ただし不透明な取引とするため、絵画を担保に10億円。
返済できない。
③不動産
マンション用地を買い上げ。その後、不動産不況で開発中止。土地は塩漬け。
返済できない。

3.入行三年めがくりだす奇策とは?
2.①②③。
これらの回収。
無理でしょ?が、できるでしょ!に転換されていく過程。
奇策のなかにロジカルあり。
犯人探しとは別の面白さあり。

------------
中山七里さん。
さよなら、ドビュッシー、ネメシスの使者とは、違ったバンカーの物語。
圧巻でした。

#中山七里さん好きな人と繋がりたい

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2021年9月19日
読了日 : 2021年9月19日
本棚登録日 : 2021年9月11日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする