『パラレルワールド・ラブストーリー』東野圭吾さん
まとまった休暇があれば、読書棚の1冊に東野圭吾さんが並ぶという好きな作家さんのおひとりです。
1998年作、20年以上前の小説を手にとりました。
【物語】
外資系医療研究機関に勤める男性Aとその同僚B。A、Bは学生時代からの友人関係である。Aには恋人がいます。
Bは、その恋人を紹介されたときに、一つの記憶と結びつきます。
いつもの通勤電車のなかで、すれ違っていた女性だと・・・。
【パラレルワールド】
今現在の物語・世界。
次の瞬間にすべては過去・記憶の世界。
現在と過去は、脳を通じて記憶、そう認識でつながっているという世界です。
人の記憶は本人が作り出すもので、外部からのコントロール・介入は不可能と考えられています。
物語は、この人間の記憶をテーマに一石を投じます。
【読み終えて】
自身の記憶から消したい内容。
もし、それが医学的に可能で、さらにリーズナブルならば、あなたは、私は、その記憶を消しますか?
そして、その消したあとの世界と私、あなたは何に違和感を感じる可能性があるのでしょうか?
・大切なもの、大切なひと、そして大切な記憶。
利己主義と利他主義。
1,ゼロではなく、個人そして世界ともにそのバランスなのかも・・・と思えるラスト・シーンでした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2022年12月31日
- 読了日 : 2022年12月31日
- 本棚登録日 : 2022年12月31日
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