パラレルワールド・ラブストーリー (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1998年3月13日発売)
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本棚登録 : 24655
感想 : 1860
5

『パラレルワールド・ラブストーリー』東野圭吾さん

まとまった休暇があれば、読書棚の1冊に東野圭吾さんが並ぶという好きな作家さんのおひとりです。
1998年作、20年以上前の小説を手にとりました。

【物語】
外資系医療研究機関に勤める男性Aとその同僚B。A、Bは学生時代からの友人関係である。Aには恋人がいます。
Bは、その恋人を紹介されたときに、一つの記憶と結びつきます。
いつもの通勤電車のなかで、すれ違っていた女性だと・・・。

【パラレルワールド】
今現在の物語・世界。
次の瞬間にすべては過去・記憶の世界。
現在と過去は、脳を通じて記憶、そう認識でつながっているという世界です。

人の記憶は本人が作り出すもので、外部からのコントロール・介入は不可能と考えられています。

物語は、この人間の記憶をテーマに一石を投じます。

【読み終えて】
自身の記憶から消したい内容。

もし、それが医学的に可能で、さらにリーズナブルならば、あなたは、私は、その記憶を消しますか?

そして、その消したあとの世界と私、あなたは何に違和感を感じる可能性があるのでしょうか?

・大切なもの、大切なひと、そして大切な記憶。

利己主義と利他主義。
1,ゼロではなく、個人そして世界ともにそのバランスなのかも・・・と思えるラスト・シーンでした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2022年12月31日
読了日 : 2022年12月31日
本棚登録日 : 2022年12月31日

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