本屋さんのダイアナ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2016年6月26日発売)
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本棚登録 : 6609
感想 : 527
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痛くて辛くて引き込まれる話。
読書好きな女の子全員におすすめしたくなります。

本の中で強く生きる女性の話には、いつも知らず知らずのうちに涙が出ます。
「この人のようになりたい」という決意の涙なのか、「この人のようにはなれない」という諦めの涙なのか、自分にも分からないです。

ただこの小説では、ダイアナと彩子が互いを理想として尊敬し合い、ないものねだりだと諦め、本当の自分の姿を模索していく姿に共感の涙が出ました。

随所に散りばめられた様々な小説のくだりが好きです。
小説ではないけれど、ユーミンの「時のないホテル」も大好きなアルバムだから、『悲しみよ こんにちは』を読み返したくなりました。

どなたかコメントされているように、伏線回収が怒涛の勢いすぎて、締めの部分だけはあまり好きになれませんでした...
途中までは最強のガールミーツガール小説で、「もっと早く読めばよかった」って思うぐらい素敵な展開だったのに....なんかスッキリしなかった...
作家を聖人化するのはエゴなんですけどね....個人の好みの問題でもありますし...

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年7月21日
読了日 : 2021年7月22日
本棚登録日 : 2021年4月30日

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