この本、正直タイトルを見た時には「えぇ?? (疑いの目)」っていう感じだったんですよ。 このイラストのヘビはどことなく可愛げがあるものの、ガラガラヘビですよ。 しかも、その味とは、何て趣味の悪いタイトルだろう・・・・・ってね。 恐らく「岩波少年文庫全冊読破」という企画がなかったら、そしてこの(↑)裏表紙に書かれていたコメントがなかったら、KiKi はこの本を「見なかったことにする・・・・・」と即座に棚に戻してしまったんじゃないかと思います。 でもね、そうしなくてよかった!というのが KiKi の読後感。 KiKi は決して良い詩の読者じゃないっていう自負があるんだけど、この本に掲載されている詩はどれも楽しく読むことができました。 いや~、食わず嫌いをしなくて本当に良かった、良かった♪(笑)
掲載されている詩の作成年代もばらばら、筆者の知名度もばらばら、そして歌われているテーマも、詩の作り方もてんでんばらばら。 でも、なんて自由で楽しい詩集なんでしょう。 第1句が内容紹介にも書かれている「詩の食べ方」という詩なんだけど、ほんと、お行儀だの、詩を味わうためのお作法(なんていうものがあるのかどうかも知りませんが・・・・ ^^;)も、何も気にならない、無邪気に素直に、子供の心で読むことができる詩ばかりだと思います。
編者のお二人があとがきでこの詩集について対談されていらっしゃるんだけど、その中に素敵な言葉がありました。
この「ガラガラヘビの味」のメンバーに共通しているのは、詩はみんなのもの、生活とつながるもの、だれでも入れる空間だといった基本姿勢だろう。
特権階級の遊びじゃなく、会員制クラブでもなく、だれにでも開かれていると。
いえね、KiKi はさすがに「特権階級の遊び」とまでは思っていなかったけれど、「ある種の鋭い感受性の持ち主たちによる会員制クラブ」みたいなところが「詩」という世界にはあるような、そんな偏見みたいなものがあったんですよね~。 何て言うか「感受性の繊細さが共通していないとわからない世界」みたいな・・・・・ね。 でも、この本にとりあげられている詩たちには、普通っぽさ、普通の生活の中で発する誰にも共通する想いみたいなものが溢れていて、何て言うかとっつきやすさ・・・・みたいなものを感じました。 もっともそうは言っても、自分が「好きだなぁ、これ♪」と思える詩っていうのは限られていたりもするのですけどね(苦笑)
(全文はブログにて)
- 感想投稿日 : 2010年10月4日
- 読了日 : 2010年10月4日
- 本棚登録日 : 2010年10月4日
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